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by 幸田 晋

福島第1原発 「命には代えられない」…1~4号機廃炉へ

福島第1原発 
「命には代えられない」…
1~4号機廃炉へ

毎日新聞
3月30日(水)21時2分配信より



「孫の命には代えられない」。

福島第1原発1~4号機について、
東京電力の勝俣恒久会長が
廃炉の方針を示したことに対し、

避難指示に従っている
地元住民の多くは当然と受け止めた。




一方、地域経済は原発抜きには語れず、
「失われる雇用をどうするのか」と、

避難生活から戻った後の
ふるさとの将来を心配する声も出た。

【岩佐淳士、神保圭作、渡辺暢、清水隆明】




 ◇地元町長

 福島第1原発は
大熊町と双葉町に
またがって立地しており、

両町とも全域が避難指示区域。

1~4号機がある大熊町は、
西に隣接する田村市に役場の機能を移転している。

 渡辺利綱町長は
「事故があってから、
廃炉はあり得ると考えていた。

これまで原発に依存しすぎていた面もあり、

廃炉で雇用の場を失うことになるだろう。

しかし、思い切った町づくりが
できるゼロからの出発と考え、
町民の生活の再建を目指したい」と話した。
 




5、6号機のある
双葉町の井戸川克隆町長は

自らも埼玉県加須市の
旧騎西高校に避難しているが、

「町民の安全を最優先で考えれば、
やむを得ない。安全に収束してもらうことに尽きる」
と語った。





 ◇避難住民

 大熊町から
田村市総合体育館へ
避難している無職、青木三造さん(75)は

「地元は地震にも津波にも耐えた。
原発さえなければ、

食事の配給の列に並ぶような生活をする必要もなかった。

原発はいらない。

5、6号機も廃炉にしてほしい」
と怒りをあらわにした。
 



福島市のあづま総合運動公園の
避難所でも、

同原発から半径20キロ内の
浪江町から来た農業の男性(61)が

「東電の関連会社で働く息子も
働く場を失うかもしれないが、

孫の命には代えられない」と語った。



一方で
「地元の雇用や税金のことは
考えてもらわないと。

安全を説明した上で、
5、6号機は発電を続けてくれればいい」
と話す双葉町の女性もいた。





いわき市の
御厩(みまや)小学校の避難所では、

東電の協力企業に勤め、

原発構内で配管を断熱材で覆う仕事を
してきた作業員の男性(49)が

「止めて当たり前だ。
原発のせいで避難する目に
遭っているんだから。

仕事は減る。
その分は火力(発電所)でもつくればいい」
と憤った。
 



加須市に避難している
双葉町の運送業、

斉藤啓一さん(34)は

「原発関係で働いている町民は
確かに多い。でも、

映像で見て、あの状態で今後、
(原発を)使うことはあり得ないと思うし、

町民全員が反対するだろう。

避難所にしばらくいることになるが、
仕事が見つかるか、
これからどう生活していくのか」
と不安を隠さなかった。




 ◇福島県知事

 30日夕、
県災害対策本部で会見した
福島県の佐藤雄平知事は、

廃炉について、

「総合的なエネルギー政策の
見直しを国に提言していく」と
繰り返すにとどめ、

東電が廃炉の対象に挙げなかった
5、6号機の将来についても明言を避けた。

 

東電に対しては
「事態を一刻も早く収束させること」と求めた。



また、
勝俣会長が
周辺住民の避難生活が長期化する
との見通しを示した点について
「極めて残念なこと」と述べた。
by kuroki_kazuya | 2011-03-31 01:12 | 核 原子力