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by 幸田 晋

TPP交渉でアメリカが日本のGM食品表示義務を撤廃させる?

TPP交渉で
アメリカが
日本のGM食品表示義務を
撤廃させる?


週プレNEWS
5月27日(月)19時10分配信より一部

TPP交渉参加により、
食品における成分表示義務の撤廃と
輸入の規制緩和が
危惧されているGM(遺伝子組み換え)作物。

だが実は、
日本における「GM作物使用」の
表示義務はごく一部の食品に
限られており、
大豆やトウモロコシなどの
輸入過程で
“意図せずに混入する”ケースも
最大5%まで認められて
しまっているのが現状だ。



では、GM作物輸出大国のアメリカの場合はというと、
日本のような表示義務は一切ない。

というのも、
アメリカにはかねて、
元の作物とGM作物が姿形、
主要栄養素などが実質的に変わらないと見なされた場合、
安全性は元の作物と同じとする
「実質的同等性」という大ざっぱな考え方があるからだ。

一方、EU(ヨーロッパ連合)は
アメリカとは正反対。


疑いがあるものはすべて表示せよ
という「予防原則」の立場をとり、
GM成分が
全体の重量の0.9%を超える場合は
あらゆる食品、飼料、レストランのメニューに至るまで
詳細な成分表示が義務づけられている。




市民バイオテクノロジー情報室の天笠啓祐(あまがさ・けいすけ)代表が解説する。

「ヨーロッパの表示は消費者のため、アメリカや日本の表示は業界のためにあると言っていいでしょう。表示の基準が低ければ低いほど、食品メーカーも農薬メーカーもビジネスをしやすい。以前、表示制度を担当した農水省の役人と話していたら『だって、穀物の輸入をアメリカから止めたら大変なことになる。表示を厳しくしたら穀物が足りなくなって、困るのはあなた方ですよ!』と言い返されたことがあります。なるほど、表向きは表示を義務づけておいて、裏で政府はGM産業を半ば国策として推進しているアメリカの事情に配慮してるんだな、と感じましたね」

天笠氏いわく、アメリカへの配慮によって生まれた今の日本の表示義務。ところが、7月にも交渉に参加するといわれるTPPによって、アメリカの要求はエスカレートし、表示義務の撤廃にまで及ぶとも指摘されている。



日中韓FTA(自由貿易協定)の事前協議メンバーも務めた、
東京大学大学院農学生命科学研究科の鈴木宣弘教授は、こう話す。

「TPP交渉で、GM食品の表示義務の撤廃をアメリカ側が求めてくる可能性はあります。なぜならTPP交渉に参加したいなら、それ相応の“頭金”、いわゆる譲歩を事前に約束しろ!とアメリカから突きつけられ、さらにまだ支払い足りない分は、TPP交渉と並行した日米2国間協議で解決することを確約させられたからです」

この2国間協議で、日本にはアメリカの要求を丸呑みした“実績”がある。

「日本はすでにアメリカへ輸出する日本車の自動車関税の撤廃について、長期の猶予期間を設けることを約束させられています。ほかにBSE(狂牛病)発生以降、生後20ヵ月までに限定していたアメリカ産牛肉の輸入規制を30ヵ月に広げられ、かんぽ生命保険によるがん保険などの新規業務を凍結させられました。さらにアメリカが求めるのは、そのほかの非関税障壁の撤廃。GM表示の規制緩和は、そのなかで要求されるでしょう」(鈴木教授)


昨年3月に発効した
韓米FTAでは、
交渉開始の条件として、

アメリカは
韓国にこんな“頭金”を求めている。



「アメリカが科学的に安全と認めたGM食品は自動的に受け入れること。それから国民健康保険が適用されない営利病院を認めること。そしてアメリカ産牛肉の輸入条件の緩和。この3つを韓国は事前に受け入れたのです。アメリカの出方を探るなら、韓米FTAは格好の材料といえます」(鈴木教授)

しかもアメリカの貿易問題をつかさどるアメリカ通商代表部のマランティス代表代行は「TPP交渉は韓米FTA以上の厳しさになる」と“クギ”をさしている。






・・・・(後略)
by kuroki_kazuya | 2013-05-28 04:06 | 対米 従属