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by 幸田 晋

原発再稼働審査 「合格」でも課題は残る

原発再稼働審査 

「合格」でも
課題は残る


山陽新聞 社説 2014年07月20日 09時39分より一部

九州電力が再稼働を目指している
川内原発1、2号機(鹿児島県)について、

原子力規制委員会は
事実上の審査合格となる審査書案をまとめた。

東京電力福島第1原発事故を教訓に、
過酷事故や地震、津波への対策を
強化した新たな規制基準に初めて適合した原発となる。

規制委は、
案への技術的な意見を約1カ月間募り、
正式な審査書を完成させる。

再稼働は地元合意などが必要なため秋以降になる見通しだ。

ただ、今回の審査書案は
必要最低限の安全対策を確認したにすぎない。
安全をめぐる責任の所在は曖昧なままであり、
事故時の避難計画も十分とは言えない。


安倍政権は
新基準を満たせば原発の再稼働を進める方針だが、
国民の不安は根強く、
重い課題も残されている。


再稼働に向けて特に懸念されるのは、
誰が最終的に安全と判断し
責任を負うのかが不透明なことだ。


規制委の田中俊一委員長は
審査書案をまとめた際の記者会見で
「基準の適合性を審査した。
安全だということは申し上げない」と述べ、

審査は
必ずしも
原発の安全性を担保したものではない
との認識を示している。


一方、安倍晋三首相は
「規制委が審査し安全だという結論が出れば、
自治体の皆さんの理解をいただきながら再稼働を進めていきたい」とし、

地元の薩摩川内市の岩切秀雄市長も
「国が決めた基準で審査しての結果なので安全だ」と話すなど

規制委との認識の差が浮き彫りになった。
規制委や政府、自治体で責任を押しつけ合う構図であり、
責任の所在が揺らいだまま、再稼働が進む恐れがある。


・・・(中略)


共同通信社が
先月下旬に行った世論調査では、

安全が確認された原発の再稼働について
反対が55・2%に上った。


再稼働に前のめりの安倍政権の姿勢に、
多くの国民の理解が得られているとは言えない。
課題にきちんと向き合う覚悟が問われている。
by kuroki_kazuya | 2014-07-21 06:58 | 核 原子力