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by 幸田 晋

週のはじめに考える “大転換”の風が吹く  東京新聞 【社説】

週のはじめに考える 
“大転換”の風が吹く


東京新聞 【社説】 2014年10月12日より一部

ドイツでは、再生可能エネルギーが急速に普及しています。
かといって、電力が足りなくなることはなく、ものづくりも好調です。
風は誰が吹かすのか。


今年ドイツでは、
電力消費量に占める
再生可能エネルギーの割合が、
28・5%になりました。


二〇〇〇年には3%しかなかった風力や太陽光の電力が、
25・1%の褐炭火力を抜いて電源別第一位の座に就いたのです。

日本では、
せいぜい2%程度しか、
太陽や風の力を活用していません。

ドイツでは、なぜ増えていくのでしょうか。

「そもそも、
なぜエネルギーベンデ(大転換)が必要か」


ドイツ環境・建設・原子力安全省気候変動対策・エネルギー転換局長の
トーステン・ビショッフさんは問い掛ける。

ドイツで公表された最新の予測では、
二一〇〇年までに世界で二億人を超える人々が、
地球温暖化による海面上昇に暮らしや命を脅かされる。
中国だけでも五千万人、
日本では千三百万人が影響を受けるという。

温暖化を食い止めるため、世界は行動を起こさなければなりません-。
私たちの想像以上に欧州は、温暖化に対する危機感を強く共有しています。

「エネルギーベンデは、温室効果ガス削減の特別な道具です」とビショッフさん。

連邦政府が描く二〇五〇年までの温室効果ガス削減のシナリオには
「再エネ電源を八割にする」と明記されています。

福島原発事故による
連邦政府の脱原発政策が、
再エネの普及を加速させました。


国として確かな目標を持つ-。
このことがエネルギーベンデの大前提になっている。
目標を実現するために、連邦政府は厳格なルールを掲げています。


・・・(中略)


エネルギーベンデとは、
電源の転換だけではありません。
送電網も含めたエネルギーシステム全体の
大転換を意味しています。


日本では、
再エネの買い取り申請が増えすぎて、
大手電力会社が受け入れを中断し始めた。


不安定な再エネ電力が送電線に殺到すると、
周波数が乱れ、停電を引き起こす恐れがある…。
ドイツではできない言い訳です。


もう一つ、エネルギーベンデに欠かせないのが、
電力消費者の理解でしょう。

再エネの買い取り料金が賦課されて、
家庭の電気料金が値上がりしたのは確か。
ところが世論調査では、
ドイツ市民の九割以上が惑うことなく
エネルギーベンデを支持しています。


石油やガスを輸入しなくていい社会、
原発事故や温暖化の心配がない
未来への投資だと、
割り切っているからです。



・・・(後略)
by kuroki_kazuya | 2014-10-13 06:58 | 記録 重要