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by 幸田 晋

被ばく作業員 労働環境の改善を急げ

被ばく作業員 
労働環境の改善を急げ


信濃毎日新聞 社説 11月14日(金)より一部

福島県内の除染で、
作業員75人分の
健康診断書が
偽造された疑いが発覚し、
国が調査に乗り出した。


診断書の偽造は過去にも見つかっている。
ずさんな健康管理の実態は、
福島第1原発や除染現場で働いている被ばく作業員の
過酷な労働環境を物語っている。

原発事故の収束作業を担っているのは、こうした労働者だ。
国は個別の問題に対処するだけではなく、
健康面でも条件面でも安心して働けるよう、
抜本的な改善策を講じるべきだ。

偽造の疑いが生じているのは、
福島県田村市で除染に当たった
作業員の診断書だ。
雇用主は半年に1回、
作業員に健康診断を受けさせる義務がある。
75人の健診結果は提出されたものの、
病院側に実施した記録がなかった。


ことし3月、郡山市での福島県民集会で、除染作業員の若い男性がこう訴えていた。

汚染土壌を袋詰めにする作業の際、通常のマスクしか配られなかった。
内部被ばくを心配した男性は環境省に「防じんマスクを配るよう指導してほしい」と求めた。
ところが、この直訴をとがめられて解雇。
危険手当が支払われないこともあったという。

田村市の除染の元請けはゼネコン大手で、
実際に作業するのは2次、3次以下の下請けだ。
この構図はどの現場でも同じで、
作業員から「賃金の上前をはねられた」との訴えが相次いでいる。

汚染水対策と廃炉作業が進む第1原発では、
1日5千~6千人が働いている。

放射線量が高い現場の人員のほとんどは、
請負業者の従業員だ。
ここでも、健康管理が行き届かず、
賃金が中抜きされるといった問題が起きている。


・・・(後略)
by kuroki_kazuya | 2014-11-15 06:38 | 核 原子力