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by 幸田 晋

日本人人質2人を見殺しにした安倍首相の辞任を重ねて要求する

みなさま、時間のアル時に
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日本人人質2人を
見殺しにした安倍首相の
辞任を重ねて要求する


ブログ「五十嵐仁の転成仁語」 
2月3日(火)より転載
 

 この人は人間ではない、と強い嫌悪を感じました。テレビに映る安倍首相の顔を見たときです。
 政治家で、それも一国のリーダーであれば、たとえ保守や極右であったとしても、それなりにまともな人間なのではないかと、今まではそう思ってきました。しかし、安倍さんは違うようです。それに、橋下さんや石原さんも……。

 殺された後藤さんには、2人の幼い娘さんがおられます。この2人の娘さんは、「イスラム国」(IS)を名乗る過激派武装集団によってお父さんを奪われてしまいました。
 下の娘さんはまだ生まれたばかりで、上の娘さんも2歳だそうです。お父さんの記憶は残らないでしょう。
 その娘さん2人と一緒に残された奥さんの嘆きと怒りはいかほどでしょうか。手を下したのはISですが、その要求を無視し、救出のために何もせず、何もできずに2人の人質を見殺しにしたのは安倍首相です。安倍さん、あなたの手は血で汚れている!!

 ISは2人を人質に取り、2億ドルの身代金の支払いを求めてきました。これについて、日本政府は交渉することなく、期限が過ぎたために湯川さんは殺されました。
 その後、ISはヨルダンに収監されている死刑囚と後藤さんとの交換を要求し、その釈放を求めてきました。しかし、日本政府は直接交渉するパイプを持たず、期限までに要求が満たされなかったために後藤さんも殺されてしまいました。
IS側の要求に対し、「テロには屈しない」と言い続けて安倍首相は無視しました。そうすれば2人とも殺されるであろうことを十分に知りながら……。

 安倍首相や官邸には、最初からこの2人を救う気がなかったのではないでしょうか。覚悟の上でのシリア入りである以上、「自己責任」ではないかという思いが強かったように見えます。
 菅官房長官は記者会見で、身代金を用意していたかについて質問され、「それは全くない。100%ない」と明確に否定し、イスラム国と交渉する気は「全くなかった」と述べました。殺されても仕方がないという立場で見殺しにしたということでしょう。
 何とかして救い出したいという気持ちが少しでもあれば、このような微妙な時期に中東諸国に行こうなどとは考えなかったでしょうし、そこで「イスラム国対策として」の2億ドル拠出を表明するような無神経なことも控えたでしょう。中東は歴訪しても、イスラエルとの親密な関係を誇示するような態度はとらなかったはずですし、有志連合の一員でISISを空爆したパイロトが捕虜になっているヨルダンを訪問したり、現地対策本部を作ったりすることは避けたにちがいありません。

 しかし、安倍首相は、このような配慮や慎重さを全く示しませんでした。拘束されている人質のことなど、頭の隅にもなかったからです。
 それどころか、この機会を絶好のチャンスだと捉えていたようです。世界に自分を売り込むことができる良い機会だと。
 『週刊ポスト』2月6日号(1月26日配信)には、次のような記事「安倍首相中東訪問 外務省は時期悪いと指摘も首相の反応は逆」が出ていました。これを読めば、安倍首相の思惑が、はっきりと見て取れます。

 安倍晋三首相は、1月17日~21日にかけて中東歴訪を行なったが、出発前の1月7日にフランスで週刊紙銃撃テロ事件が起きると、外務省内から今回の首相の中東訪問は「タイミングが悪い」という声が上がった。
 ところが、安倍首相の反応は逆だった。官邸関係者がこんな重大証言をした。
「総理は『フランスのテロ事件でイスラム国がクローズアップされている時に、ちょうど中東に行けるのだからオレはツイている』とうれしそうに語っていた。『世界が安倍を頼りにしているということじゃないか』ともいっていた」
 周囲はその言葉を聞いてさすがに異様に感じたという。関係者が続ける。
「総理は総額25億ドル(約3000億円)の中東支援についても、『日本にとってはたいしたカネではないが、中東諸国にはたいへんな金額だ。今回の訪問はどの国でもありがたがられるだろう』と自信満々で、常人の感覚とは違うなと感じた」
 テロは対岸の火事で、自国民の人質には一顧だにしないのが「積極平和外交」の実態だったのか。

 安倍首相の「イスラム国」を名指ししての「挑発行為」の裏には、このような思惑が隠されていたということになります。「フランスのテロ事件でイスラム国がクローズアップされている時に、ちょうど中東に行けるのだからオレはツイている」「世界が安倍を頼りにしているということじゃないか」「日本にとってはたいしたカネではないが、中東諸国にはたいへんな金額だ。今回の訪問はどの国でもありがたがられるだろう」という首相の言葉とされている発言からは、今回のような事件が起きる危険性への備えも、人質となっていた湯川さんや後藤さんに対する配慮も全くうかがうことができません。
 そして、「イスラム国対策」を明示しての中東諸国への資金拠出を表明し、イスラエルとの友好関係を誇示しました。それが今回の事件のきっかけでした。
 ISからの殺害予告ビデオの配信は、この安倍首相の言動に対する報復としてなされたことは明らかです。湯川さんを殺害したあとの動画では、「日本政府が72時間以内に何もしなかったから殺害した。アベがハルナを殺害したのだ」と明言しています。

 しかし、新聞・テレビは一連の政府交渉の失態を一切指摘しようとしません。『週刊ポスト』2月13日号(2月2日配信)は「人質事件でテレビ各局に出演している中東専門家が異常な情報統制の実態を語る」として、次のような証言を報じています。
 「テレビの収録で政府の対応の不手際で湯川さんが殺害された問題や後藤さんを巡る3か月間の交渉が失敗した問題を指摘しても、編集段階でカットされて番組で報じられることはない。生放送でも、司会者が話題を変えてしまう。どのテレビ局も対応は全く同じでした」
 事実上の情報統制がなされているということでしょうか。その結果、「政府の対応の不手際」や安倍首相に対する責任追及が曖昧になるということがあってはなりません。

 昨日のブログでも指摘していたように、後藤さんの殺害が明らかにされたビデオでも「安倍(首相)よ、勝ち目のない戦争に参加するという無謀な決断によって、このナイフは健二だけを殺害するのではなく、お前の国民はどこにいたとしても、殺されることになる。日本にとっての悪夢を始めよう」と、安倍首相が名指しされていました。問題は安倍首相にあったのです。
 首相の無分別と自己顕示欲が引き起こした悲劇が、今回の人質殺害事件であったことは明らかです。ひとりの愚かな首相の無分別な行動が、平和国家としての日本のイメージを大きく転換させ、世界中の日本人を危険にさらすことになってしまいました。
 しかも、このような惨事に便乗して集団的自衛権行使容認のための安保法制の整備を進め、「邦人救出」を名目に中東などに自衛隊を派遣できるようにしようとしています。このような「火事場泥棒」的目論見を断じて許してはなりません。

 安倍首相の罪の大きさからすれば首相を辞任しただけでは済まないと思いますが、まずはその座を去ることによって責任を取るべきでしょう。重ねて、事件のきっかけを作っただけでなく、日本人人質2人を見殺しにした安倍首相の辞任を強く求めるものです。
by kuroki_kazuya | 2015-02-04 05:55 | 政治・議会