戦後70年 憲法を考える 9条を超える「日米同盟」
2015年 05月 03日
憲法を考える
9条を超える「日米同盟」
東京新聞 【社説】 2015年5月2日より一部
日本国憲法が施行される前から日本に駐留している米軍。今後はその米軍とともに自衛隊が地球規模で武力行使を含む軍事行動に参加するというのです。
日本は太平洋戦争後の一九五二年、サンフランシスコ講和条約により、主権国家として国際社会に復帰しました。同時に日米安全保障条約(旧条約)が施行され、敗戦後から駐留していた米軍は正式に基地を置くことが認められました。旧条約は「日本は軍隊を持たないので国を守る手段がない。だから米軍にいてもらう」という内容でした。ただし、日本防衛についてはっきり書かれておらず、日本で暴動が起こった場合、米軍が出動できる決まりがあるなど不平等なものでした。
・・・(中略)
◆「戦争しない国」の変質
確かなのは、憲法が求め、戦後七十年かけて実現した「戦争をしない国」が変質していくということ。望んで従うのですから、米国が歓迎するのは当然です。憲法九条から逸脱すれば、平和国家としての国際的な信頼は失われていくのではないでしょうか。