トリチウム処分足踏み 第一原発汚染水 政府、来年度に検討会新設
2015年 06月 24日
第一原発汚染水
政府、来年度に検討会新設
福島民報 2015/06/23 09:45より一部
東京電力福島第一原発で、
多核種除去設備(ALPS)を使っても
汚染水から取り除けない放射性トリチウムを含む
水の処分方法をめぐる動きが足踏みしている。
政府は来年度前半にも有識者や県内の漁業関係者らからなる検討会を新設し、
最善の処分方法を決める方針を固めた。
しかし、
大量のトリチウム水を処分する技術は
依然として確立されておらず、
漁業関係者らも
「陸上保管が前提」と慎重姿勢で、
課題解決の糸口は見えない。
・・・(中略)
■保管のリスク
東電によると、
福島第一原発構内には18日現在、
ALPSで処理したトリチウム水
約45万7500トンが
地上タンク約330基に
貯蔵されている。
これらの水は日々増加しており、トリチウムを処分できないと地上タンクを造り続けなくてはならない。
タンクのうち、板状の鋼材をボルトでつなぎ合わせたフランジ型タンクの耐久期間は5年とされている。
継ぎ目のない溶接型タンクへの切り替えを急ぎながら
タンクの増設も進めている。
汚染水対策に取り組む作業現場で大きな負担となっている。
タンクの設置場所にも限界があり、
原子力規制委員会の田中俊一委員長(福島市出身)は
「トリチウム水を海洋放出すべき」と指摘する。