慰安婦問題を決着した安倍首相の正しい評価はこれで決まりだ
2015年 12月 31日
是非、「ブログ『天木 直人のブログ』」へ
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慰安婦問題を決着した
安倍首相の正しい評価は
これで決まりだ
ブログ「天木 直人のブログ」 2015年12月30日より転載
慰安婦問題を決着した安倍首相の正しい評価はこれで決まりだ。
そう思わせる記事を、きょう12月30日の東京新聞「本音のコラム」に見つけた。
文芸評論家の斎藤美奈子さんが書いている。
「軍の関与」を認めて、「おわびと反省」を表明した今回の合意は安倍政権にとっては大きな方針転換だった、と。それを批判する人がいるが、考え方を変える事自体は悪い事ではない、と。
その通りだ。
そして斎藤さんは続ける。
ただし、なぜ考えを変えたか、それが重要である、と。
そして、その理由が、自らの過ちに気づいて心を入れ替えたのなら歓迎だが、そうではなく、米国に命じられてしぶしぶ従ったり、考えを変えたわけではないのに実利や支持率アップを狙ったのなら、元慰安婦ら当事者にとっては許しがたいことになる、と。
まったくその通りである。
そして、誰が見ても後の二つが、安倍首相の方針転換の本当の理由だろう。
極めつけは、斎藤さんが最後に締めくくっている次の言葉だ。
「これ以上蒸し返すな」は自分に向かって言うべき言葉であると。
まさしく私が書いたことだ。
おりから安倍昭恵夫人がまた靖国を参拝したらしい。
今度の方針転換が明らかになったら右翼支持者が怒るから、そのガス抜きを代ってしたということらしい。
そうであればとんでもない話だ。
「蒸し返すな」という言葉は、安倍首相とその支持者たちの間違った歴史認識に対して韓国側が釘を刺した言葉に違いない(了)
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わずか一日で破たんした
慰安婦問題の「不可逆的決着」
ブログ「天木 直人のブログ」 2015年12月30日より転載
韓国の元慰安婦たちが猛烈に反発したらしい。
そのことについては、私は驚かない。
私が驚いたのは、その激しさについてだ。
合意を拒否するだけでなく、少女像撤去は認めない、それどころか作り続ける、次は東京の真ん中に必ずつくる(12月30日産経)、とまで語ったらしい。
韓国政府が事前に元慰安婦やその支援団体と十分に協議しないまま、日本政府と合意を急いだことはあきらかだ。
そして私が最も驚いたのは、ここまで重要な合意の事後説明、事後説得を、朴大統領自ら足を運ぶ事なく、外務第一次官などという官僚に任せたことだ。
これには心底驚いた。
元慰安婦が生きているうちに解決したいと日本に迫ったのは朴大統領だったはずだ。
その朴大統領が、元慰安婦を怒らせ、悲しませる合意を、こともあろうに安倍首相と政治決着したということだ。
しかも、元慰安婦らに説明、説得することから逃げた。
考えられないことだ。
この一事だけで、この合意は破綻したも同然だ。
そして、その破綻の責任は朴大統領にある。
しかし、どう考えても解せない。
元慰安婦の反発を朴大統領は予想できなかったというのか。
それとも、朴大統領は元慰安婦らの反発を自らのリーダーシップで黙らすことができるとでもいうのか。
そう思ってハタと浮かんだ。
ひょっとしたら安倍首相や米国は一杯食わされたのではないか。
いくら米国や日本の圧力で政治決着をしても、当事者である元慰安婦たちが喜ばないような解決では、解決にならない、その事を自らの政治生命をかけて、示そうとしたのではないのか。
しかし、安倍首相はわずか一日で合意が破綻したことを残念がる必要はない。
安倍首相もまた自らの支持者から猛烈な反発を受けている合意だ。
朴大統領を悪者にして、今度の合意を破綻させることができるのだ。
米国の圧力をかわし、支援者の怒りを鎮めることができるなら、一石二鳥であるはずだ(了)