清原氏逮捕のタイミングとアイオワ米大統領選
2016年 02月 04日
みなさま、時間のアル時に
是非、ブログ「植草一秀の『知られざる真実』」へ
お出で頂きたい。と、思います。<<KK>>
ーーーーーーーーーーーーーー
清原氏逮捕のタイミングと
アイオワ米大統領選
ブログ「植草一秀の『知られざる真実』」 2016年2月 3日 (水)より転載
プロ野球のスーパースターの一人であった清原和博氏が覚せい剤取締法違反(所持)の疑いで逮捕されたと報じられている。
有名人の麻薬犯罪事案はメディアの報道時間、スペースを占拠する。
2009年夏の酒井法子氏の麻薬事件、
2014年5月のチャゲ&飛鳥の飛鳥こと宮崎重明氏の麻薬事件、
そして、今般の清原和博氏の事案。
当局は内定で実情を掴んでいる。
事案を表面化させるタイミングを選ぶことができる。
2009年は8月30日に衆議院総選挙が実施されて政権交代が実現した。
鳩山由紀夫政権が誕生した局面である。
「政権交代」に人々の関心が集中しないように麻薬事案を表面化させて、メディアジャックを図ったものと推察される。
2014年は7月1日に安倍晋三政権が集団的自衛権行使容認の閣議決定を行った。
この閣議決定に向けて、その是非が十分論議される必要があった。
こうした事情が背景にあり、やはりメディアジャックするために事案が表面化されたものであると推察される。
今回の公表タイミングは、甘利明氏および秘書のあっせん利得処罰法違反容疑について、国会で論戦が繰り広げられるタイミングである。
この問題に焦点が当たらぬよう、メディアジャックを図ったものと推察される。
「麻薬事案表面化の影に政治の暗部が潜む」
ことを忘れてはならない。
米国大統領選がアイオワ州の党員集会で本格始動した。
米大統領選の緒戦となるアイオワ州、ニューハンプシャー州の戦いは、大統領選に強い影響を与える。
8年前の大統領選では、民主党候補指名レースのトップを走っていたヒラリー・クリントン氏がアイオワ州でバラク・オバマ氏に敗北して、その後、指名レースに敗北した。
オバマ氏はアイオワで敗北すればレースからの撤退の意向を有していたというが、アイオワで勝利して、その後の大統領当選への道を切り拓いた。
アイオワ州の結果がその後の指名レースに直結するわけではないが、アイオワ州の結果がその後の大統領候補指名レースに大きな影響を与えることは事実である。
今回の結果から、重要な方向が見えてきたことは間違いない。
民主党では、ヒラリー・クリントン氏が僅差で勝利を収めた。
終盤で急追したバニー・サンダース候補が僅差で次点に泣いた。
得票率はクリントン氏が49.8%
サンダース氏が49.6%
だった。
サンダース氏は僅差で敗れたが、投票人獲得は比例按分であるので、ほとんど差がついていない。
新たなサプライズは、サンダースがクリントン氏に肉薄したことである。
サンダース氏は民主社会主義を掲げている。
冷戦時代以降、米国では社会主義に対する反発が強かった。
その米国で、民主社会主義を掲げる候補者が台頭していることが重大な変化である。
背景には、米国における格差問題の拡大、そして、エリート主義、反エスタブリッシュメントの旋風がある。
1%の超富裕層と99%の下流国民。
格差拡大、中間層の消滅が米国でも深刻な社会問題になっている。
クリントン氏が勢いを弱め、サンダースが急速に台頭している背景に、米国国民の格差問題への強い不満が存在する。
とりわけ、若年層は圧倒的にサンダースを支持している。
サンダースが僅差でもアイオワ州で勝利していれば、図式大転換の可能性が急浮上したところである。
僅差でクリントン氏が勝利したため、クリントン陣営は指名獲得に向けてひとつの地歩を固めたと判断していると見られる。
2月9日のニューハンプシャーの予備選ではサンダース候補の優勢が伝えられている。
2月27日のサウスカロライナ州以降はクリントン氏が盛り返すと見られるが、民主党候補者氏名では、サンダース旋風が大きな焦点になる様相が強まっている。
共和党ではテッド・クルーズ氏がドナルド・トランプ氏優勢の事前予想を覆して勝利した。
テッド・クルーズ氏はティー・パーティー派、キリスト教福音派の支持を受けて勝利し、一躍脚光を浴びる存在になった。
しかし、共和党の結果において、とりわけ注目されるのは、マルコ・ルビオ氏が23.1%の得票率で3位に食い込んだことである。
是非、ブログ「植草一秀の『知られざる真実』」へ
お出で頂きたい。と、思います。<<KK>>
ーーーーーーーーーーーーーー
清原氏逮捕のタイミングと
アイオワ米大統領選
ブログ「植草一秀の『知られざる真実』」 2016年2月 3日 (水)より転載
プロ野球のスーパースターの一人であった清原和博氏が覚せい剤取締法違反(所持)の疑いで逮捕されたと報じられている。
有名人の麻薬犯罪事案はメディアの報道時間、スペースを占拠する。
2009年夏の酒井法子氏の麻薬事件、
2014年5月のチャゲ&飛鳥の飛鳥こと宮崎重明氏の麻薬事件、
そして、今般の清原和博氏の事案。
当局は内定で実情を掴んでいる。
事案を表面化させるタイミングを選ぶことができる。
2009年は8月30日に衆議院総選挙が実施されて政権交代が実現した。
鳩山由紀夫政権が誕生した局面である。
「政権交代」に人々の関心が集中しないように麻薬事案を表面化させて、メディアジャックを図ったものと推察される。
2014年は7月1日に安倍晋三政権が集団的自衛権行使容認の閣議決定を行った。
この閣議決定に向けて、その是非が十分論議される必要があった。
こうした事情が背景にあり、やはりメディアジャックするために事案が表面化されたものであると推察される。
今回の公表タイミングは、甘利明氏および秘書のあっせん利得処罰法違反容疑について、国会で論戦が繰り広げられるタイミングである。
この問題に焦点が当たらぬよう、メディアジャックを図ったものと推察される。
「麻薬事案表面化の影に政治の暗部が潜む」
ことを忘れてはならない。
米国大統領選がアイオワ州の党員集会で本格始動した。
米大統領選の緒戦となるアイオワ州、ニューハンプシャー州の戦いは、大統領選に強い影響を与える。
8年前の大統領選では、民主党候補指名レースのトップを走っていたヒラリー・クリントン氏がアイオワ州でバラク・オバマ氏に敗北して、その後、指名レースに敗北した。
オバマ氏はアイオワで敗北すればレースからの撤退の意向を有していたというが、アイオワで勝利して、その後の大統領当選への道を切り拓いた。
アイオワ州の結果がその後の指名レースに直結するわけではないが、アイオワ州の結果がその後の大統領候補指名レースに大きな影響を与えることは事実である。
今回の結果から、重要な方向が見えてきたことは間違いない。
民主党では、ヒラリー・クリントン氏が僅差で勝利を収めた。
終盤で急追したバニー・サンダース候補が僅差で次点に泣いた。
得票率はクリントン氏が49.8%
サンダース氏が49.6%
だった。
サンダース氏は僅差で敗れたが、投票人獲得は比例按分であるので、ほとんど差がついていない。
新たなサプライズは、サンダースがクリントン氏に肉薄したことである。
サンダース氏は民主社会主義を掲げている。
冷戦時代以降、米国では社会主義に対する反発が強かった。
その米国で、民主社会主義を掲げる候補者が台頭していることが重大な変化である。
背景には、米国における格差問題の拡大、そして、エリート主義、反エスタブリッシュメントの旋風がある。
1%の超富裕層と99%の下流国民。
格差拡大、中間層の消滅が米国でも深刻な社会問題になっている。
クリントン氏が勢いを弱め、サンダースが急速に台頭している背景に、米国国民の格差問題への強い不満が存在する。
とりわけ、若年層は圧倒的にサンダースを支持している。
サンダースが僅差でもアイオワ州で勝利していれば、図式大転換の可能性が急浮上したところである。
僅差でクリントン氏が勝利したため、クリントン陣営は指名獲得に向けてひとつの地歩を固めたと判断していると見られる。
2月9日のニューハンプシャーの予備選ではサンダース候補の優勢が伝えられている。
2月27日のサウスカロライナ州以降はクリントン氏が盛り返すと見られるが、民主党候補者氏名では、サンダース旋風が大きな焦点になる様相が強まっている。
共和党ではテッド・クルーズ氏がドナルド・トランプ氏優勢の事前予想を覆して勝利した。
テッド・クルーズ氏はティー・パーティー派、キリスト教福音派の支持を受けて勝利し、一躍脚光を浴びる存在になった。
しかし、共和党の結果において、とりわけ注目されるのは、マルコ・ルビオ氏が23.1%の得票率で3位に食い込んだことである。
by kuroki_kazuya
| 2016-02-04 06:05
| 権力 暴力装置