スキーにはまっています。


by 幸田 晋

超保守でも納得する「地震が続いている間は、原発止めろ」の主張

超保守でも納得する「地震が続いている間は、原発止めろ」の主張
山田洋一(人民新聞社)

たんぽぽ舎です。【TMM:No2772】
2016年5月6日(金)
地震と原発事故情報より一部

┏┓
┗■1.超保守でも納得する「地震が続いている間は、原発止めろ」の主張
 |  原発止めるチャンス−私の父親(原発=必要悪)との会話からの経験から
 └────  山田洋一(人民新聞社)

◯ 伊方原発再稼働反対集会を取材するため2日間松山に滞在しました。私は松山で生まれ育ったので、宿泊は実家。昼間の集会・デモと夜の阻止ネット全国相談会取材を終え、実家で両親と酒を飲みながらの遅い夕食となりました。
 ただ、私の父親はゴリゴリの保守です。私が学生の頃から政治・社会問題について語り始めると意見が真っ向から対立し、よく親子喧嘩となりましたので、お互いそういう話題は避けるようになっていました。
◯ この日も、無難な挨拶と近況を伝えて酒を飲み始めたのですが、松山に帰ったそもそもの目的が再稼働反対集会の取材ですから、自然と原発の話になりました。
 集会の様子、中央構造線の存在、その直近にある川内原発と伊方原発。いったん事故が起これば伊方原発から68kmの松山は風向き如何では汚染地になりかねず、生まれ育った故郷を失ってしまうかもしれないことなどを話しました。
 すると驚いたことに、父親が「原発は止めないかんのう」と言うのです。私がシロといえば、必ずクロと返してきた親父だっただけに、耳を疑いました。
 父親は熱烈に中村愛媛県知事を支持していますが、「『私の目の黒い間は原発を動かしません』と立候補の前は言っていたのに、裏切られた。金で動く輩は信用できんのう」と知事批判まで始めたのでした。
 父親は、基本的に「原発=必要悪」という意見です。それでも、九州大地震の映像が繰り返し流され、松山も揺れただけに、さすがに原発を動かすのはヤバイと思ったのでしょう。父親のようなゴリゴリの保守で原発賛成派でも、地震が収まるまで原発を止めろという主張には、首肯せざるを得ないことがわかりました。
◯ 九州では、いまだに地震が続いています。今回の九州大地震は、前触れに過ぎないという地震研究者もたくさんいます。
 「地震が続いている間は、原発止めろ」の主張は、極めて広い層に対して説得力があります。原発 いつ止めるの?
 今しかないでしょう!

┏┓
┗■2.東京電力が新潟県限定で柏崎刈羽原発「安全」を
 |  アピールするCM・広告を展開
 |  安全神話の再開を許さない
 |  CM・広告をすぐ中止し、その費用を避難者・被災者の支援へ
 └──── 中山 均(新潟市議会議員)

◯現在、東京電力は柏崎刈羽原発の「安全対策」に関し、新潟県内限定で、新聞1面や月刊誌数ページを使った広告、民放テレビ各局に30秒を月計300本、ラジオ各局に40秒を計800本のCMを流している。その内容は、東電に都合のいい情報のみを打ち出す一面的なものとなっている。
 しかし、これまで、東電の原発管理能力の欠如ははっきりと証明されている。
 たとえば、1.福島原発の汚染水問題 2.柏崎刈羽原発での度重なるトラブル隠しや構内火災 3.不適切なケーブル敷設 4.メルトダウンマニュアル問題 5.安全対策設備工事における設計管理の不備(過去5年間の柏崎刈羽原発の設計管理についての91%の工事で不備が判明)などだ。その杜撰な体質・実態は、CMや広告で強調する姿と大きく乖離している。
 福島から本県に避難されている多くの人々は、先行きの見通しの立たない、困難で深刻な生活を余儀なくされている。
 また、福島原発事故の損害賠償費のため設立された「原子力損害賠償・廃炉等支援機構」の資金は、公債の発行によって賄われている。
 避難者・被災者だけでなく、国民全体に多大な負担を強いながら、その自覚と責任が欠如していることに、避難者だけでなく、私たちも強い憤りを感じている。
 避難者の中には、「CMを見るたび聞くたびに再び傷つけられていると感じる」と言う人もいる。
◯この東電の広告・CMに対し、私たちは、去る3月15日、避難者・支援者を中心に、東電新潟本社に対し、1.CMおよび広告に充てられている経費を明らかにすること 2.CMや広告をただちにとりやめ、謝罪し、避難者・被災者への生活支援などに充てること 3.それが実現されるまで、不祥事や不適切な対応など、実態に添った内容と反省を反映した内容とすること を趣旨とする申し入れを行なった。
 これに対する東電の回答(4月6日付)は、「広告は私契約なので内容は明らかにできない」「福島原発事故の反省を踏まえ、新潟県の皆様に安全対策を説明し懸念や心配にお答えするためにもCMは継続」というものだった。
 しかし、広告費については、必ずしも個別の私契約の内容まで求めているものではなく、その総額およびその概要は明らかにできるはずだ。経費の使途や額を可能な限り透明化する事は、東電の社会的な義務でもある。
 次に、「懸念や心配に答える」などというのは全くの欺瞞だ。上記で触れたように、これまでの東電の度重なる不適切な対応がCMや広告では全く触れられていない。
 さらに、最近、規制委員会は柏崎刈羽原発の安全審査について「相当の時間を要する」との見通しを示した。東電が原発設備の耐震設計について必要な資料などの準備をしていなかったことが原因だ。これも、東電の能力欠如の証明だ。
 また、私たちは、CMの中止だけでなく、その費用を避難者・被災者への支援に充てるよう訴えているが、回答は「福島への責任を最後まで全うする」「1日も早い福島の復興を実現できるよう努力」という抽象的なものだった。
 福島原発事故によって、原発設備だけでなく、福島県内外の環境や人々の暮らしに深刻な影響を及ぼし続けていることを棚に上げて、「福島への責任」「福島の復興」のみを軽々しく語る姿勢は、事故当事者としての自覚を欠き、不誠実極まりない。
◯加えて、特に強調したいのは、CMや広告が「新潟県限定」である点について、合理的な説明が無いことだ。
 原発事故の際、行政圏域の境界など何の意味も持たないことなど、福島原発事故で、そしてSPEEDIを用いてた放射能汚染拡散予測(昨年12月、新潟県技術委員会)でも立証済みだ。
 本当に「懸念や心配に答える」のなら、当然、新潟県外の周辺住民にも誠意を以って対応しなければならないはずだが、そのような取り組みは見当たらない。 つまり東電の回答は、私たちを「原発のリスクを抱える住民」としてではなく、単に「再稼働の手続に間接的に関わる自治体の住民」、すなわち手続き的な「対象物」としてしか見ていないことを意味している。
 県外周辺の住民については、リスクを抱えてても、東電にとって「対象物」にすらならない、ということにもなる。ここにも、東電の不誠実さと論理破綻が現われていると言えるのである。
 なお、東電のCMや広告などについて、私たちが広告代理店などの公開情報から試算した結果によれば、1ヶ月で最低でも2500万円程度を費やしている。これは番組や時間帯を指定しない額であり、実際にはこの2〜3倍程度の費用が毎月かかっているのではないかと推察している。
 これらの費用が東電管内の皆さんの電力料金によって賄われている事にも注意を喚起しておきたい。

┏┓
┗■3.伊藤鹿児島県知事の覚悟を問う
 |  大噴火を心配する前に地震だけで多くの地域で
 |  避難そのものが不可能になる
 └──── 上岡直見 [環境経済研究所(技術士事務所)代表]

◯ リンクの図(注1)は福島事第一原発故直後(といっても1か月後)に設定された避難区域を方向を転換して川内原発(鹿児島県)に当てはめたものである。
 福島では、通常なら陸から海へ吹いている風が折悪しく内陸に向かい、飯館村など思わぬ場所に高濃度の汚染をもたらした。
 北西の風が吹いていれば、鹿児島市の全域が計画的避難区域(図の黄)すなわち飯舘村に相当する。福島よりはるかに深刻な事態となるだろう。
 もちろん警戒区域(図の赤)は法的に立ち入りが禁止され、現在でもその一部は帰還困難区域である。
 http://homepage3.nifty.com/sustran-japan/datafile/sendai_hinan.pdf
◯ 図に示すように、各区域の中に多数の福祉施設・避難施設があるが、避難路として想定されているルートの至る所に土砂災害危険箇所が存在する。
 そもそも錦江湾(注2)がカルデラであり、今回の熊本地震でも阿蘇外輪山の各所で道路不通箇所が生じているところから推定すると、破局的大噴火を心配する前に単なる地震だけで多くの地域で避難そのものが不可能になるだろう。
◯ 福島第一原発事故の時、周辺自治体の市町村長は、事故前には原発容認の方もいたが、事故が起きてからは、国からも県からも何の援助も来ない中、警察や自衛隊まで住民より先にいなくなる状況の下で、被曝しながら住民の避難に手を尽くした。
 伊藤鹿児島県知事も、県民の最後の一人が避難できるまで県庁に踏みとどまる覚悟を決めてほしい。

※事故情報編集部より
 (注1):川内原発に福島と同じ汚染範囲を重ねた図
 (注2):正式名称は「鹿児島湾」
by kuroki_kazuya | 2016-05-07 06:05 | 核 原子力 | Comments(0)