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by 幸田 晋

自衛隊の新任務/リスクの増大を直視せよ

自衛隊の新任務

/リスクの増大を直視せよ


神戸新聞 社説 2016/08/26より一部

http://www.kobe-np.co.jp/column/shasetsu/201608/0009425736.shtml

 自衛隊が、この春に施行された安全保障関連法に基づく新任務に向けた訓練をきのうから始めた。

 他国が攻撃された際に武力を用いる集団的自衛権の行使や、他国軍に弾薬や燃料などを提供する後方支援などが順次、運用段階に入る。

 最も懸念されるのは、現場の隊員が直面する危険性の高まりだ。

 11月に南スーダンの国連平和維持活動(PKO)に派遣される陸上自衛隊の部隊に対して、政府は武装集団に襲われた国連職員らを救出する「駆け付け警護」を新たな任務として付与する方針とされる。

 その場合は、他国軍とともに実施する「宿営地の共同防衛」も同時に発令することになるという。

 いずれの任務も、武器使用基準の緩和によって、銃を示しての威嚇や警告射撃が可能になる。同時に、相手を刺激して戦闘行為に巻き込まれる事態も十分に予想できる。

 自衛隊はこれまで一発の銃弾も撃たず、一人の戦死者も出さなかった。しかし、今後は全く異なる状況下に置かれる。そのことを国民も認識しておく必要がある。

 リスクの増大に関して、安倍晋三首相は昨年の国会で曖昧な答弁に終始した。国民の反発を恐れたからとされる。新任務の付与も、予定された5月ごろから参院選後に先送りした。選挙での争点化を避ける対応は姑息(こそく)といわれても仕方がない。

 新任務が必要というのなら、危険の程度も国民に語るべきである。

・・・(後略)
by kuroki_kazuya | 2016-08-27 06:15 | 軍事