メディアが隠すバノン解任の本当の理由
2017年 08月 21日
是非、「天木 直人の公式ブログ」へ
お出で頂きたい。と、思います。<<KK>>
ーーーーーーーーーーーーーー
メディアが隠すバノン解任の本当の理由
「天木 直人の公式ブログ」 2017年8月20日より転載
きょう8月20日の大手各紙はバノン解任のニュースを一斉に大きく取り上げている。
それもそのはずだ。
バノンはトランプ誕生の立役者であり、最側近の首席戦略官兼上級顧問だったからだ。
そのバノンさえも解任せざるを得ないほど、トランプ大統領は迷走しているということだ。
これは大きなニュースである。
メディアは、この解任は、バノンの極右的な政策に、現実主義を重視する財界や軍が反発したからだと書いている。
そしてバージニアで起きた白人至上主義を擁護するかの如き発言をして非難され、追い込まれたトランプが、ネオナチと見られているバノンを切ることによって逃げ切ろうとしていると書いている。
しかし、メディアが大きく書かないもうひとつの解任の理由がある。
それはバノンがトランプの北朝鮮政策に強く反対した事だ。
この事を、他紙に先駆けて真っ先に大きく報じたのが、なぜか、きのう8月19日の産経新聞だけだった。
そこにはこう書かれている。
つまり、バノンは16日に公表された米左派雑誌「アメリカン・プロスペクト」(電子版)とのインタビューで、次のように述べて、北朝鮮に軍事力を行使する選択肢を一蹴したと。
「(開戦から)最初の30分でソウルにいる約1千万人が死亡するという難題を一部でも解決しない限り(軍事的選択など)お話しにならない」
どうやらこの発言が、軍人や財界出身の政府内から反発を受け、トランプもまた怒ったということらしい。
そのことをきょうの各紙は小さく報じている。
しかし、メディアは、今度のバノン更迭の記事で、バノンが極右で人種差別主義者の悪者である事の方を大きく書き立て、政府内でバノンがひとり北朝鮮政策で楯突いている事は一切触れない。
本当は、北朝鮮への軍事攻撃はあり得ない、馬鹿げている、と主張し、それが原因で更迭されたと言う事こそ、メディアはもっと大きく報じるべきではないのか。
バノンは確かに危険人物だろう。
しかし、バノンより、もっとたちの悪いのは、トランプを取り囲む、軍産複合体である元軍人と財界という「現実派」ではないのか。
バノンなき後に、バノンに代わってトランプを動かすケリー元海兵隊将官の方が、バノンよりはるかに危険ではないのか。
そのことを指摘する大手新聞は皆無である(了)
*****
「日米軍事同盟破産」という日刊ゲンダイの絶妙な造語
「天木 直人の公式ブログ」 2017年8月20日より転載
今度の2プラス2の中身は、難しい事が色々とメディアに書かれているが、その実態は、北朝鮮の危機に便乗して日本が米国からどんどんとミサイル迎撃システムを買わされたという事につきる。
しかも報道を読むと、日本の方から頭を下げて売って欲しいと頼んだと言うからもう笑い話だ。
日本国民が、1円でも安い値引き食品を求め、1円でも高い給与を求めて職を探して、生活苦に追われている時に、増税や年金削減、保険費負担増で搾り取った金を米国の武器購入につぎ込む。
国民は戦争で犠牲になる前に生活苦で殺される。
これが現実であるのに、大手メディアはそのことを書かない。
書いても、難しい理屈を並べるから一般国民にはピンと来ない。
そう思っていたら、きのうの日刊ゲンダイ(8月21日号)が書いてくれた。
日本の末路は「日米軍事同盟破産」だと。
言い得て妙だ。
大手新聞がこのようなわかりやすい言葉で安倍政権の進める日米同盟強化を解説してくれたら、さすがの国民も気づくだろう。
国民がいったん気づいたら、あの森友、加計疑惑のように、怒りは収まらず、安倍首相への不支持は減らない。
それにしても、あの安保法の時もそうだったが、国民に何の説明もしないままに、今度の2プラス2でいきなり米国から訳の分からない武器を大量爆買いを約束した安倍首相は、一体、自国民を何と思っているのだろう。
国会でそれを追及できない野党は何をボヤボヤしているのだろう。
もうこの国の政治は機能していない。
まったく新しい政治の動きが出て来なければウソだ(了)
*****