内部留保急増、賃上げ鈍く=拭えぬ将来不安―検証・安倍政権
2017年 10月 07日
=拭えぬ将来不安
―検証・安倍政権
【17衆院選】
時事通信 10/6(金) 15:41配信より一部
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20171006-00000091-jij-pol
安倍晋三首相は、5年近く経済政策「アベノミクス」を推進してきた。この間、企業が利益を蓄えた内部留保が100兆円以上増えたのに対し、賃上げは鈍いままだ。将来不安は払拭(ふっしょく)されず、前回衆院選で自民党が公約に掲げた「経済の好循環」を国民は実感できていない。
◇内部留保増加のわずか4%
アベノミクスの肝は経済の好循環実現だ。大規模な金融緩和などで為替を円安に導き、輸出企業を中心に業績は改善。「企業の収益が増えることで雇用拡大や賃金の上昇が生まれ、そして消費が増えることでさらに景気が良くなる」(2014年衆院選自民党重点政策集)はずだった。
「税金を下げた分で内部留保とはなめちゃいかん」。麻生太郎副総理兼財務相は9月28日、東京都内の会合で、法人税の減税後も賃上げや投資に慎重な企業経営者に怒りをぶちまけた。
財務省の統計によると、
内部留保は
政権発足後毎年20兆円以上積み上がり、
16年度末は406兆円。
一方で利益などから人件費に充てた割合は低下傾向にある。
麻生氏によれば、賃上げに回ったのは4年間で4兆円程度。
増加した内部留保100兆円のわずか4%にすぎない。
大手企業は、内部留保を「合併や買収など将来生き残るために必要な資金」(製薬大手役員)として温存。経営体力のない中小企業はそもそも還元するだけの内部留保に乏しい。
・・・(後略)