原発事業撤退 東芝の“誤算”
2017年 05月 06日
日本テレビ系(NNN) 5/5(金) 16:37配信より一部
https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/nnn?a=20170505-00000041-nnn-int
ほぼ全ての事業を本体から切り離すなど経営再建を行っている東芝。なぜ、このような事態に陥ってしまったのか。そこには、続けることも退くことも難しい、ある状況があった。
アメリカ南部・ジョージア州の
ボーグル原子力発電所。
アメリカで約30年ぶりに建設が進められている原発で、
東芝の子会社だった「ウェスチングハウス」が
設計から建設までを行っている。
ウェスチングハウスの存在が引き金となり、東芝は「経営危機」に陥ることとなった。
周囲を取材すると、意外なことが分かってきた。
・・・(中略)
■簡単に撤退できない“東芝の保証”
さらに東芝には、この工事から簡単に撤退できない事情があった。
契約を監理するジョージア州公益委員会のスタン・ワイズ委員長「もし(ウェスチングハウスが)工事に失敗することがあったら、東芝が代わって払うという保証がある」
撤退しても、
東芝は費用の穴埋めをしないといけない
契約だという。
■コスト上乗せで電気代月200ドル
こうした状況は、隣のサウスカロライナ州の新しい原発の建設現場でも見られる。増えたコストの一部が、すでに住民らの電気代に上乗せされていた。
住民「電気代は月200ドルかかるの。天文学的よ。本当にばかげているわ」
結局、ウェスチングハウスは
今年3月末に破産法の適用を申請。
東芝は
巨額の補償を支払っても
原発事業から撤退する道を選んだ。
東芝・綱川社長は2月14日の会見で「(Q:振り返って、どこが間違いのポイント)この金額からいって、アメリカの2008年に受注した4基の原発の事業、これの影響が今考えると一番大きいと考えています」と語っている。
今も先が見えない経営の再建。東芝に光が見えるのは、いつになるのか。