夕張市 新年度
2007年 04月 02日
企業や官公庁で2日、新年度の業務が本格的にスタートした。
財政破たんした北海道夕張市、被災地の石川県輪島市、不祥事に揺れる企業……。
それぞれが再起の春を誓った。
■夕張
財政破たんで先月6日財政再建団体に指定された北海道夕張市では、
午前9時から辞令交付式があった。だが、新年度採用の正職員はゼロ。
北海道庁から派遣された職員7人と嘱託採用の16人に、後藤健二市長が辞令を
手渡した。
市長は「幹部職員の大量退職で行財政運営が出来るかどうか心配されている。
皆さんには苦労をかけるが、市民のために力を貸してほしい」とあいさつした。
その市長自身もこの春の任期満了で引退することを表明している。
行政サービスの縮小や負担増は今月から本格化した。
市税や下水道料金が値上げされ、70歳以上の高齢者がバスを利用する際の
敬老パスも100円値上げし300円に。
市立の総合病院は民間委託で診療所として再出発した。
10キロ離れた同市清水沢から受診に来た元炭鉱作業員、斉藤正さん(75)は
「バスを使わないと病院には来られない。100円の値上げでも通院は毎日だから、
生活に影響が出る」と話した。【吉田競、水戸健一】
4月2日11時39分配信 毎日新聞より