「趣味の無線に救われた」岩手・宮城内陸地震
2008年 06月 15日
岩手県一関市でも15日早朝から、救出活動が再開された。
道路が寸断され、路上や集落で孤立状態だった8人全員が救助された。
救助された人たちは、断続的な余震におびえながら一夜を過ごしたが、
「趣味の無線に救われた」「九死に一生を得た」と安心した様子だった。
「車に無線を取りつけていてよかった」。
宮城県気仙沼市の自営業、小野元さん(60)は表情をゆるめた。
自家用車に取りつけたアマチュア無線で現地の状況や
取り残された人数を警察に伝えた。38年のアマチュア無線歴が役立った。
小野さんは当日、近くの温泉に家族4人で向かっていた。地震発生直後、
道路に亀裂が走り車の走行ができない状況に。
周囲では48人が同じように行き場を失っていた。
携帯電話はつながらず救助を求めることもできなかった。
そこで小野さんは「市役所や警察に連絡取れる方いませんか」
と無線で呼びかけた。直後に一関市在住の男性と交信することができ、
警察に直接出向いてもらって現地の状況を詳細を伝えることができた。
交信は約20回続けられた。「外部と連絡が取れたことが何よりだった」。
周りにいた人も落ち着き、混乱はなかったという。
6月15日12時25分配信 産経新聞より