スキーにはまっています。


by 幸田 晋

カテゴリ:権力 暴力装置( 298 )

「おかしいやろ。
みんな犯罪とは無縁なのに」

監視受けた住職、
「共謀罪」反対


西日本新聞 4/27(木) 11:34配信より一部

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170427-00010005-nishinpc-soci

「共謀罪ができれば、日本中で無実の市民が私たちと同じ目に遭う」。「共謀罪」の趣旨を盛り込んだ組織犯罪処罰法改正案に対し、岐阜県大垣市の住職松島勢至(せいし)さん(65)=福岡県大川市出身=は、自らが警察に監視された体験を基に反対を訴えている。風力発電施設建設を巡る勉強会を開いたところ、岐阜県警が個人情報を集め、事業者側に漏えい。監視された計4人には、勉強会に無関係だった人さえ含まれていた。

 「おかしいやろ。みんな犯罪とは無縁なのに」。松島さんは語気を強める。

 2013年7月。友人と2人で、中部電力の子会社が集落近くに計画した風力発電施設に関する勉強会を開いた。周辺への影響について専門家の見解を住民に聞いてもらう目的で、反対運動は呼び掛けなかった。

 約1年後、松島さんは新聞記者の取材を受け、自分と友人が県警から動向を調べられていたことを知る。記者が入手した同社の内部文書によると、勉強会の10日後、大垣署員が社員を署に呼び、2人を「自然に手を入れる行為自体に反対する人物」と伝えていた。

 署員は護憲や反原発運動に熱心な市内の女性の名も挙げていた。有名大学中退の女性の学歴に触れ「(松島さんらと)つながるとやっかい」「市民運動へと展開すると御社の事業も進まない」と、反対運動阻止のための「情報交換」を持ちかけた。実際には女性は施設の計画自体知らなかった。

 文書はその後3回の「情報交換」を記録。署員は「(松島さんが)法律事務所に相談した気配がある」と伝え、事務所の事務局長だった女性に関し「入院中で次の行動に移りにくい」と体調の情報を漏らしていた。

 問題発覚後、県警から謝罪はない。19日には「共謀罪」法案を審議する衆院法務委員会で問題が取り上げられ、警察庁幹部は「必要な情報収集で適正との報告を受けた」と答弁した。

・・・(後略)
by kuroki_kazuya | 2017-04-28 06:25 | 権力 暴力装置 | Comments(0)
今村復興相、更迭へ

=震災「東北で良かった」発言で
―安倍政権に打撃、後任に吉野氏


時事通信 4/26(水) 0:23配信より一部

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170426-00000003-jij-pol

今村雅弘復興相(70)は
25日、東日本大震災について
「東北で良かった」などと発言した


 この後、発言を撤回し、責任を取り辞任する意向を固めた。安倍晋三首相による事実上の更迭で、後任には自民党の吉野正芳元環境副大臣(68)を起用する方針を固めた。今村氏の発言には被災地では強い反発が出ており、震災復興を最重要課題に位置付ける安倍政権にとって大きな打撃となる。

 政府関係者は今村氏の辞任について「首相が見限った」と指摘した。首相は26日午前に今村氏からの辞表を受理。吉野氏は同日中に皇居での認証式を経て就任する。吉野氏は衆院福島5区選出で当選6回。被災地からの起用は政権批判を抑える狙いがあるとみられる。吉野氏は初入閣となる。

 今村氏は25日夕、東京都内のホテルで開かれた自民党二階派のパーティーで講演し、東日本大震災について「(発生場所が)東北の方だったから良かった。これがもっと首都圏に近かったりすると莫大(ばくだい)な、甚大な被害があった」と述べた。

 今村氏は講演後、記者団の取材に対し、発言を撤回し謝罪する一方、いったんは辞任を否定した。だが与党の公明党からも「政治家として自ら出処進退を決断すべきだ」(大口善徳国対委員長)との声が出たことを受け、今村氏は同日夜、自民党の二階俊博幹事長に電話で「責任を取って辞任したい」と伝えた。

 首相は同じパーティーに後から登壇し、復興相の発言について「東北の方々を傷つける極めて不適切な発言があったので、首相としておわびしたい」と述べた。

・・・(後略)
by kuroki_kazuya | 2017-04-26 06:53 | 権力 暴力装置 | Comments(0)
世界平和アピール7人委 
「共謀罪」反対アピール


「国民監視の合法化だ」


東京新聞 2017年4月25日 朝刊より一部

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201704/CK2017042502000133.html

 ノーベル物理学賞を受賞した湯川秀樹(一九〇七~八一年)や平塚らいてう(一八八六~一九七一年)らがつくった「世界平和アピール七人委員会」は
二十四日、犯罪の合意を処罰する「共謀罪」と趣旨が同じ「テロ等準備罪」に反対するアピールを発表した。

 アピールでは、共謀罪について「憲法一九条が保障している国民の精神的自由権を大きく損なう。犯罪の実行行為ではなく、犯罪を合意したこと自体を処罰する共謀罪は、既遂処罰を大原則とする日本の法体系を根本から変えるものだ」と指摘した。

・・・(後略)
by kuroki_kazuya | 2017-04-26 06:25 | 権力 暴力装置 | Comments(0)
<福井県>
反原発活動中止要請 

県庁近く「通行の妨げ」


毎日新聞 4/21(金) 21:31配信より一部

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170421-00000110-mai-soci

 福井県が、県庁近くの歩道で反原発アピールを行う市民らに活動自粛を求める文書を手渡していたことが21日、分かった。県公安委員会の許可を得ており、
県内の反原発3団体は
「市民活動の自由を妨げるものだ」として
同日、公開質問状を県に提出した


 団体によると、有志が平日昼と金曜夜に県庁前の歩道で通行者らに反原発を呼びかけている。3月31日の活動後、県財産活用推進課の課長(当時)らが文書を持ってきた。

・・・(後略)
by kuroki_kazuya | 2017-04-22 06:43 | 権力 暴力装置 | Comments(0)
秘密文書廃棄を協議 

内閣府が保護法施行後初


東京新聞 2017年4月18日 朝刊より一部

http://www.tokyo-np.co.jp/article/politics/list/201704/CK2017041802000102.html

 特定秘密保護法で漏えいを禁じた「特定秘密」を記録した行政文書を巡り、内閣府が文書を保管する府省庁と廃棄の是非を判断する協議に入ったことが十七日、関係者の話で分かった。内閣府が同意すれば二〇一四年十二月の同法施行後初めて特定秘密の文書が廃棄される。内閣府は協議入りの時期や、対象文書を持つ府省庁名、保存期間の年数を明らかにしていない。

有識者の中には、
恣意的(しいてき)な文書廃棄にならないよう
制度を見直す必要があるとの指摘がある


 秘密法は運用基準で、特定秘密の指定期間が三十年以下の場合、保存期間が過ぎた行政文書を国立公文書館などに移すか、廃棄しなければならないと規定。廃棄文書の例として「原本以外の写しの文書、断片情報を記録した文書」を挙げている。

 廃棄に当たり公文書管理法が求める首相の同意手続きは、内閣府が行う。「行政文書の管理に関するガイドライン」に基づき、文書が歴史資料として重要な公文書に当たるかどうかを審査する。管理法上、資料の提出や職員の実地調査も可能。廃棄が不同意だった場合、省庁は文書の保存期間を延長する必要がある。

 秘密法施行に合わせて内閣府に設けた独立公文書管理監も廃棄が適切だったかどうかダブルチェックする。法律に従ってないと判断すれば、是正を求める権限を持つ。

・・・(後略)
by kuroki_kazuya | 2017-04-19 06:15 | 権力 暴力装置 | Comments(0)
「長期勾留は不当な国策」 

辺野古反対運動・山城議長インタビュー


東京新聞 2017年4月16日 朝刊より一部

http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201704/CK2017041602000128.html

 米軍普天間(ふてんま)飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)の名護市辺野古(へのこ)への移設に反対する市民運動のリーダー的存在で、
抗議行動中に逮捕され五カ月にわたり勾留された
沖縄平和運動センターの
山城博治(ひろじ)議長(64)
=威力業務妨害罪などで公判中=が、
那覇市内の法律事務所で本紙の取材に応じ

「長期勾留は沖縄の大衆運動を取り締まる不当な国策捜査だ」と訴えた。

 二〇〇四年から反対運動を続けてきた。一五年十一月に警視庁の機動隊が派遣されると、排除行動は「相手が女性や高齢者でも見境なく力任せになった」。自身も、政府が県北部の米軍ヘリコプター離着陸帯(ヘリパッド)の完成を急いだ昨年十月、器物損壊容疑で逮捕された。

 その後、今年三月に保釈されるまで身柄を拘束され続けた。

・・・(途中略)

 検察官は「自由になったら、また現場に戻るのか」とも繰り返した。取り調べを振り返り、「リーダーと呼ばれる人間を屈服させ、同時にすべての関係者の連絡先を押さえる。
沖縄の大衆運動そのものを
取り締まっていく国策捜査だと思う」と話した
。 

(清水祐樹)
by kuroki_kazuya | 2017-04-17 06:45 | 権力 暴力装置 | Comments(0)
特定秘密、
開示せず廃棄可能 

公文書管理に「抜け穴」


東京新聞 2017年4月9日 14時34分より一部

http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2017040990143423.html

特定秘密保護法に基づく
「特定秘密」が記された公文書が、
秘密指定期間中であっても廃棄される-。

現在の法体系の下で、
こんな事態が起きる可能性があることが、
衆院の情報監視審査会が
先月末に公表した年次報告書で分かった。

時の政権が
意図的に重要情報を非開示のまま廃棄することも可能。
非開示のまま廃棄されると、将来の検証ができなくなる。


 秘密保護法は、漏れたら日本の安全保障に著しい支障を与える情報を、期間を定めて秘匿することを定める。秘密指定期間は五年単位で延長でき、永久に指定することも事実上可能だ。

 一方、特定秘密が記された文書の保存・廃棄については、基本的に同法ではなく公文書管理法という別の法律で運用される。各省庁は同法に基づき、文書の種類別に保存期間を一年未満~三十年を基準に設定。期間が終われば廃棄や延長などを決める仕組み。

 秘密保護法の下では、秘密指定が通算三十年を超えた特定秘密が書かれた文書は、こうした公文書管理法上の保存期間終了後も、保存が義務づけられる。

 問題は、秘密指定が三十年以下の文書。内閣情報調査室の担当者は「秘密指定期間より、公文書管理法で定めた文書の保存期間が短い場合、保存期間が終了すれば、首相との協議と独立公文書管理監の検証を経て、廃棄できる」と説明。例えば秘密指定が通算三十年で保存期間が二十年の文書の場合、秘密指定されたまま二十年で廃棄される可能性が出てくる。

 審査会の報告書によると、海上保安庁が指定した特定秘密を含む文書約一万一千件(二〇一五年末時点)の大半が、保存期間が秘密指定期間より短かった。廃棄された例はなく、同庁は「可能な限り期間を一致させるよう検討する」としているが、法律上は、保存期間が過ぎた特定秘密文書はすべて廃棄できてしまう。

 報告書は「外部のチェックがないと、不適切な廃棄が行われる可能性がある」と警告。公文書制度に詳しい長野県短大の瀬畑源(せばたはじめ)助教は「大きな問題。特定秘密が書かれた公文書の重要性は明白で、歴史の検証ができるよう保存することがあるべき姿だ」と話す。

◆検証の機会奪われる

 衆院情報監視審査会の報告書で明らかになった、特定秘密保護法を巡る公文書管理の「抜け穴」。政府がこれを悪用した場合、不都合な情報を、どんな情報なのかも国民に知られないままいくらでも葬り去ることができるため、極めて重大な問題だ。

 特定秘密保護法は、国民の「知る権利」を脅かす法律として世論の大きな反対の中で成立した。当時、特定秘密の指定期間に例外が七項目あることから「永久に指定される」という懸念が伝えられた。

判明した抜け穴は、
永久指定どころか、
特定秘密が書かれた文書そのものを
開示せずに捨てられるというもの。

政府の政策判断に過ちがなかったか、
国民が検証する機会は永遠に奪われてしまう


・・・(後略)
by kuroki_kazuya | 2017-04-10 06:25 | 権力 暴力装置 | Comments(0)
今村復興相の「激怒」会見が
露わにしたもう一つの
重大な問題


ビデオニュース・ドットコム 4/8(土) 21:25配信より一部

https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20170408-00010000-videonewsv-pol

(↑画像をクリックすると動画が再生されます。)

 今村雅弘復興担当大臣が記者会見で、自主避難者が帰還するかどうかは自己責任だなどと述べた問題は、政府が原発事故の責任を真摯に受け止めていない実態を露わにし、原発事故の被害者はもとより多くの国民の怒りを買った。

 と同時にあの発言は、いかに日常の政府会見がデタラメなセレモニーに過ぎないのかを期せずして明らかにしている。

 今村大臣は4月6日の記者会見で、フリージャーナリストの質問に対して、「自主避難者は本人の責任」「裁判でも何でもやればいい」などと述べた上で、執拗に食い下がる記者に対して「出ていきなさい」、「二度と来るな」、「うるさい」などと暴言を吐いた。確かにフリージャーナリスト西中誠一郎氏の質問は執拗だったが、大きな権限を有する大臣に対して厳しく回答を迫るのは、むしろ記者としては当然の責務だ。少なくとも西中氏の質問には明らかに礼を失した言動や態度は見当たらなかった。記者から痛い点を執拗に追求され、答えに窮した大臣が最後は怒鳴り散らすしかなくなるという、一国の大臣にとってはなんとも無様な会見だった。

 今村氏の発言については、氏自身が翌日の会見で発言を撤回しているが、重大な問題を孕んでいるため、今後、国会などでも追求されることになるだろう。しかし、件の会見で大臣が取った態度は、もう一つ大きな問題を露わにしている。

 それは、日本政府の大臣がいかに日頃からメディアの厳しい追及を受けることに慣れていないかということだ。

 そもそもあの程度の追求で癇癪を起し、感情的な答弁を繰り返してしまうようでは、大臣はおろか政治家としても失格である。事前に質問が通告される国会審議では、官僚の作文を読んでいれば済むのかもしれないが、どんな質問が飛び出すかわからない記者会見では、大臣はいかなる質問に対しても冷静に対応する知力と判断力を備えていることが最低限の条件となる。

 ところが、日本の大臣会見は通常は記者クラブに所属する大手メディアの顔見知りの記者とのナアナアなやりとりがほとんどだ。そんな予定調和会見に慣れきってしまった大臣の中には、時折予想外の質問が出るとトンデモ発言をしてしまったり、中には今村氏のように感情的になり怒鳴り散らしてしまうような人が、日本では当たり前のように大臣をやっている。

 西中氏の執拗な質問に対し、ネット上では「しつこい」、「異常だ」などとの声が一部で上がっているようだが、それは通常の記者クラブの予定調和の会見がディフォルトだと勘違いしているからに過ぎない。
内閣を代表する大臣に対して
政府の見解を質す唯一の機会が
記者会見である以上、
記者会見が
激しい真剣勝負の場にならない方がおかしいのだ


・・・(後略)
by kuroki_kazuya | 2017-04-09 06:45 | 権力 暴力装置 | Comments(0)
特定秘密保護法 

ルーズな運用に憤る


東京新聞 【社説】 2017年4月6日より一部

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017040602000141.html

 特定秘密の運用がルーズすぎる。衆院の情報監視審査会に提出された年次報告書ではあらかじめ特定秘密に指定するケースや人の記憶を特定秘密にするケースがあった。法の逸脱というべきだ。

 二〇一六年の年次報告書によると、
一五年十二月末時点で四百四十三件ある特定秘密のうち、
四割弱の百六十六件で行政文書がなかった

暗号を含む「物件」の形で存在する例が九十一件あった。

 問題なのは、
十五件は情報が入る前から
あらかじめ秘密指定されていたことだ。
いわば「空き箱」の状態なのに
特定秘密だったのだ。

さらに十件は記憶や知識を特定秘密に指定していた


 法の制定時までさかのぼってみよう。
特定秘密は既に存在する「秘密」のうち
特別に秘匿すべきものを「特定秘密」とすることにした。
文書や電子情報などによって表示できるものを
組織として管理するのが法の趣旨である


 記憶や知識はそもそも定義が客観的ではないし、記憶などはいくらでもぐらついてしまうものである。法を逸脱すると考える。記憶や知識を指定した十件は審査会の指摘後に文書を作成するか、指定が解除された。もともと不必要な指定だったのではないか。

 あらかじめ「空き箱」を用意して秘密指定する方法も問題だ。武器や人的情報源に関する情報などで用いられ、入手見込みの段階で指定されている。しかし、警察庁、外務省、防衛省が指定した五件は情報が入手できず、昨年中に指定を解除している。

 このやりかたが幅を利かせると「空き箱」だらけになりかねない。秘密に対して指定をするという本来とはやり方が正反対で、これも法の趣旨とは反しよう。

 同時に法の運用も緩む。昨年も内閣府の独立公文書管理監からこの問題の指摘を受けていると聞く。管理監は特定秘密の指定や運用などが適正に行われているかどうかを監察する役職だ。

・・・(後略)
by kuroki_kazuya | 2017-04-07 06:25 | 権力 暴力装置 | Comments(0)
「共謀罪」閣議決定 

刑法の原則が覆る怖さ


東京新聞 【社説】 2017年3月22日より一部

http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2017032202000141.html

政府が閣議決定した
組織犯罪処罰法改正案の本質は「共謀罪」だ。

二百七十七もの罪を準備段階で処罰できる。

刑事法の原則を覆す法案には反対する


 盗みを働こうと企(たくら)む二人組がいたとしよう。だが、人間というのは犯罪を共謀したからといって、必ず実行に移すとは限らない。現場を下見に行ったとしても、良心が働いて「やっぱり悪いことだからやめよう」と断念する、そんなことはいくらでもある。

 共謀罪が恐ろしいのは、話し合い合意するだけで罰せられることだ。この二人組の場合は共謀し、下見をした段階で処罰される。そんな法案なのだ。何も盗んではいないのに…。

◆当局の解釈次第では

 今回の法案では二人以上の計画と準備行為の段階で摘発できる。準備行為とは「資金または物品の手配、関係場所の下見その他」と書いてある。ずいぶん漠然としてはいないか。「その他」の文字が入っているから、捜査当局にどのように解釈されるか分からない心配もある。

・・・(途中略)

◆現行法でも締結可能

 この法案は「キメラ」のようでもある。キメラとはギリシャ神話に登場する怪物だ。一つの体に獅子とヤギと蛇が組み合わさった姿をしている。目的である本体は国連のマフィア対策の条約締結だ。その体に「共謀罪」がくっつき、政府が強調する「テロ防止」がくっついている。

 安倍晋三首相は国会答弁で「東京五輪のために必要な法案だ」という趣旨の発言をした。これは明らかな詭弁(きべん)というべきである。そもそも日本はテロに対して無防備ではない。テロ防止に関する十三もの国際条約を日本は締結している。ハイジャック防止条約、人質行為防止条約、爆弾テロ防止条約、テロ資金供与防止条約、核テロリズム防止条約…。同時に国内法も整備している。

 例えば爆発物に関しては脅迫、教唆、扇動、共謀の段階で既に処罰できる。サリンなど化学物質などでも同じである。

 むしろ、政府は当初、「テロ等準備罪」の看板を掲げながら、条文の中にテロの定義も文字もなかった。批判を受けて、あわてて法案の中に「テロリズム集団」という文字を入れ込んだ。本質がテロ対策でない証左といえよう。

 「五輪が開けない」とは国民に対する明白な誤導である。本質は共謀罪の創設なのだ。

 確かに国連の国際組織犯罪防止条約の締約国は百八十七カ国・地域にのぼる。だが、そのために共謀罪を新設した国はノルウェーやブルガリアなどだけだ。むしろ国連は「国内法の基本原則に従って必要な措置をとる」ことを求めている。「共謀罪がなくとも条約の締結は可能だ」とする日弁連の意見に賛同する。

 そもそもこの条約は国境を越えて行われるマフィアの犯罪がターゲットだ。麻薬やマネーロンダリング(資金洗浄)、人身売買などで、テロ対策の条約ではない。少なくともこの条約締結のために、刑事法の大原則を覆してしまうのは本末転倒である。

 危惧するのは、この法案の行く末である。犯罪組織の重大犯罪を取り締まるならともかく、政府は普通の市民団体でも性質を変えた場合には適用するとしている。米軍基地建設の反対運動、反原発運動、政府批判のデモなどが摘発対象にならないか懸念する。

・・・(後略)
by kuroki_kazuya | 2017-03-23 06:35 | 権力 暴力装置 | Comments(0)