スキーにはまっています。


by 幸田 晋

<   2014年 08月 ( 295 )   > この月の画像一覧

フェニックス動物園
a0043276_755978.jpg
a0043276_76365.jpg
a0043276_78141.jpg

by kuroki_kazuya | 2014-08-31 07:10 | 写真 | Comments(0)

作業員の待遇調査開始

作業員の
待遇調査開始


東京新聞 2014年8月30日より一部

東京電力は
二十三~二十九日、
福島第一原発の作業員に、
労働環境や待遇についてのアンケートを始めた。

約六千人の作業員全員が対象。

これまでは調査用紙の配布と回収は
元請け業者を通じていたが、
本紙が業者から圧力がかかる問題を報道。
東電は改善策として、
作業員が自分で投函(とうかん)できる回収箱を
二カ所に設けた。


一日十時間超えの違法労働の実態も判明している。

東電は労働時間が守られているか、
賃金が改善されたかの設問を加えた。
結果は十一月にも公表する。


・・・(後略)
by kuroki_kazuya | 2014-08-31 06:58 | 核 原子力 | Comments(0)
放射性廃棄物
「持ち帰り」
予算化 

柏、松戸、流山の3市


東京新聞【千葉】 2014年8月30日より一部

高濃度の放射性物質を含むごみ焼却灰が、
県の手賀沼終末処理場(我孫子市、印西市)に
一時保管されている問題で、

柏、松戸、流山の三市は、
保管期限の来年三月までに
最終処分場が完成しない場合に備え、
灰を持ち帰るための費用を
一般会計補正予算案に盛り込む方針を決めた。
 

東京電力福島第一原発事故の影響で、
一キログラムあたり八〇〇〇ベクレル以上の放射性物質を
含む指定廃棄物が発生。
三市は、
手賀沼終末処理場に
計五百二十六トンを仮置きしている。


国が来年三月までに、
最終処分場を県内一カ所に設置し、
指定廃棄物を移すことになっているが、
残り七カ月になっても候補地は示されていない。


・・・(後略)
by kuroki_kazuya | 2014-08-31 06:53 | 核 原子力 | Comments(0)
空間放射線量から
個人被ばく線量へ
除染基準転換の意味とは?


「できる限り小さな数字が出てくるような
測定の仕方をしたいと、
彼らが思っているわけです」


~第86回小出裕章ジャーナル 8月30日より転載

谷岡理香:
東京電力福島第一原発事故に伴う除染をめぐって、環境省は8月1日、「これまでの空間放射線量から、より実態に近い個人被ばく線量に基づいた除染に転換すべきだ」という報告書を発表しました。

なぜ急に、これまでの空間放射線量から個人被ばく線量に変えようとするのでしょうか?その目的は何なのか、小出さんに伺います。小出さん初めまして、どうぞよろしくお願い致します。

小出さん:
初めまして。こちらこそお願いします。

谷岡理香:
まず、この空間放射線量と個人被ばく線量の違いについて教えて下さい。

小出さん:
はい、空間線量というのは、
それぞれの場所がどの程度の放射線が飛び交っている場なのか、ということを測定します。

例えば、学校の教室がどれだけ放射線が飛び交っている、
校庭に出ればどれだけだ、あるいは家庭はどれだけだ、
道路はどれだけだということを測るのが『空間線量』です。

これまで福島の事故の後、あちこちでそういう線量を測ってきて、
どこで何時間その場にいるのであれば、
どれだけ被ばくをしてしまうという事を推定しながらきたのでした。
そうやって推定してしまいますと、
人々の被ばく線量を1年間に1ミリシーベルトに抑えることが、
ほとんどもう出来ないということが分かってきたために、

今度は国は、
「一人ひとりの被ばく線量を測ってしまって、
それが1ミリシーベルトを下回ればいいことにしてしまおう」
ということを考え始めたのです。

個人の被ばく線量というのは、
一人ひとりに放射線の被ばく量を測る測定器を持たせまして、
それがいくつの値になるかということを調べるわけです。

ただし、なかなか難しくてですね。

例えば、ずーっとほんとに一人ひとりが放射線を測定する機械を肌身離さず、
1日24時間365日持っていられるかと言えば、
恐らく多分私はできないだろうと思います。

ですから、個人の被ばく線量を測定するということ自体が、
まずは無理だろうと私は思います。


谷岡理香:
これまでの環境省の除染の目標基準からは、どういうふうに変わっていくのでしょうか?

小出さん:
これまでは、日本の普通の方々は、
「1年間に1ミリシーベルト以上の被ばくをしてはいけない」と定められていました。

しかし、
福島第一原子力発電所の事故というものはあまりにもひどい事故であったために、
福島県を中心として、到底それはもう守れないという状態になってしまったのです。

そのため、日本の政府は、
今はもう守れないのだから、
1年間に20ミリシーベルトを超えないような地域には人々が住んでもいいし、
一度逃げた人達もそこに戻れと言って指示を出しているわけです。

でも、それはあまりにもひどいことだという事で、
これまで原子力を推進してきた人達の中にも、やはり納得しない人達がいる。

そのために、できる限り早く1年間に1ミリシーベルトを下回るように、
除染というものをやろうということになっていたわけですけれども、
除染がほとんど効果がないのです。

もともと除染というのは、
汚れを除くと書くわけですけれども、
汚れの正体は放射能であって、
人間が放射能を消す力はありませんので、
言葉の本来の意味で言えば除染はできないのです。


出来ることは、
人々が生活している場の一部から放射性物質をはぎ取って、
どこかに移動させるということが、唯一できることなわけですけれども、
もう大地全部が汚れてしまってるわけで、
除染ということ、
私は除染は正しくないので、
「移染」(汚れを移動させる)という言葉を使っているのですが、
移除できる場所というのも、
ほんとに限られた場所しかないのです。


それで、これまで環境省等がやって来た、
いわゆる除染活動というものが
ほとんど効果が無いということが、
既に分かっているわけです。


そうなると、もう基準自体を引き上げるしかないだろうということで、
なんとかその1年間に1ミリシーベルトという基準すら
変えたいと彼らは思っているわけですし、
出来る限り小さな数字が出てくるような測定の仕方をしたいと、彼らが思っているわけです。

谷岡理香:
先程ちょっとお話して頂きましたけれども、
個人の被ばく線量というのは具体的にはどうやって計るんですか?

小出さん:
私自身は毎日、「ガラスバッチ」という放射線測定器を
身に着けて仕事をしています。
同じように、個人の被ばく量を計るための測定器を
一人ひとりにずっと持っていてもらうというかたちで測定します。

谷岡理香:
ずっとというのは、ほんとにさっきおっしゃっていた24時間ということですか?

小出さん:
そうです。そうしなければ、要するにほとんど意味がないわけですけれども、
私のことを言っても、放射線の管理区域に入る時にはもちろん持っていきますけれども、
そうでない時には、肌身離さず持っているということはほとんどできないわけです。

谷岡理香:
そうですね。苦しいですね少し。生活する中で。

小出さん:
ですから、おそらく私でも出来ないような事ですから、
普通の方々が丸1日24時間持ち続けるということは、まずできないはずですし、
1年365日ずっと持っているという事もできないだろうと思います。

そして、個人の被ばく線量の測定器というのは、
例えば、ひと月間ずっと肌身離さず持っていたとしても、
ひと月経った後に「あなたはどれだけ被ばくをしました」という結果が出てくるのです。

私はそういう測定に関しては、
私のような放射線業務従事者と法律で決められてる人間にとっては、
もちろんやらなけばいけないし、ある程度意味があると思いますけれども、
一般の人々の場合には、
とにかく被ばくを少なくするということが何よりも大切なことだと思うのです。

そのためには、ひと月間測定した後に
「あなたはどれだけ被ばくをしてしまいました」というように
教えるようなやり方は私はダメだと思います。

ですから、
従来と同じように空間線量というものを測って、
「この場所に近づいてしまうと被ばく線量が多くなってしまうよ。
だから、できる限りそういう場所には行かないように」と言って、
予防できるようにするという事の方が
むしろ私は大切だと思います。
ですから、空間線量を測るのと個人線量を測るのは、
二者択一ではなくて、
本当であれば両方をやらなければいけないという、
そういうものです。


谷岡理香:
環境省がそういった個人被ばく線量に方向転換した目的というのは何だとお考えですか?

小出さん:
要するに、これまでは空間線量だけ測ってきたわけですけれども、空間線量を測ってきて、人々の被ばく線量を1年間に1ミリシーベルト以下に抑えるという事がほとんどできないと。だから、今度は個人線量という形で測定をして、なんとか上手く逃れることはできないかなと彼らが考えているのだと私は思います。

谷岡理香:
小出さん、どうもありがとうございました。

小出さん:
はい、ありがとうございました。
by kuroki_kazuya | 2014-08-31 06:48 | 核 原子力 | Comments(0)
国会デモ規制 

権利の剥奪は
許されない


琉球新報 <社説>  2014年8月30日より一部

国策に異議を唱(とな)える国民を
抑え付けようとする政権党の
傲慢(ごうまん)さにあぜんとする。


憲法で定められた
主権者の権利を奪い取る横暴を
断じて許すわけにはいかない。

 
自民党は「ヘイトスピーチ」と呼ばれる
人種差別的な街宣活動への対策を検討するプロジェクトチーム(PT)の初会合で、
国会周辺でのデモや街宣に対する規制も併せて議論する方針を確認した。
 
PTの方針は特定秘密保護法や集団的自衛権の行使、
原発再稼働に反対するデモを想定しているようだ。

しかし、明白な人権侵害であるヘイトスピーチと
言論の自由に根差すデモを同列に扱う姿勢は理解できない。
 
人種や出自を理由とした差別的なヘイトスピーチを続ける団体に対しては
街宣禁止と損害賠償を命じる司法判断が出ている。
国際社会の目も厳しい。

それに対し、
秘密保護法や集団的自衛権、原発再稼働は
国民の判断が割れる事案だ。
反対を訴えるデモが起こるのは民主国家では自然なことだ。

 
街宣やデモの規制は
憲法が保障する言論や集会・結社の自由を奪い取る行為にほかならない。

そもそも政府の政策を批判するデモを
禁ずるような先進国がどこにあるのか。

「不都合な声を封じ込める言論統制だ」という
懸念の声が与野党から上がるのも当然だ。



・・・(中略)


国民のさまざまな声に耳を傾けて、
政策に反映させることこそが
政治家の仕事ではないのか。

 
51年前の1963年8月28日、
米国で黒人差別撤廃を訴える
「ワシントン大行進」が行われ、
翌年の公民権法の制定につながった。


日本国内でも
国民の声が政治を動かしてきた。
これこそが民主国家の本来の姿であるはずだ。
自民党はその姿に立ち返るべきだ。

by kuroki_kazuya | 2014-08-31 06:43 | 権力 暴力装置 | Comments(0)
概算要求
もんじゅ関連301億円 

新規制基準対応101億円


福井新聞 2014年8月30日午前7時10分より一部

文部科学省が29日発表した
2015年度予算の概算要求で、

高速増殖炉もんじゅ(福井県敦賀市)関連は

安全対策・維持管理経費に
200億円(本年度当初予算は199億円)、

昨年7月に施行された新規制基準への対応経費として
101億円の
計301億円を盛り込んだ。


もんじゅは大量の機器の点検漏れ問題で
原子力規制委員会から運転再開準備の禁止命令を受けている
だけでなく、敷地内破砕帯の調査、新規制基準の策定といった課題もあり、
再稼働は見通せない状況。


このため、運転再開費は昨年度に続き、見送られた。


・・・(中略)


核燃料サイクル技術の研究開発全体では、
もんじゅの安全対策・維持管理経費の200億円や、
高速炉を用いた放射性廃棄物の減容・有害度低減研究開発費の12億円
(本年度当初予算は8億円)を含む361億円(同336億円)。

文科省の原子力関係は合計で、
本年度当初比412億円増の
1950億円となっている。

by kuroki_kazuya | 2014-08-31 06:35 | 核 原子力 | Comments(0)

志布志事件

「被害者救済を」 
国賠訴訟結審


読売新聞 2014年08月30日より一部

2003年の県議選を巡る
買収無罪事件(志布志事件)で、
元被告ら17人が
国と県に約2億8600万円の支払いを求めている
国家賠償請求訴訟は29日、
鹿児島地裁で第33回口頭弁論が開かれ、
結審した。
地裁が後日、判決期日を指定する。


事件では、
県警が志布志市の住民ら15人を
公選法違反(買収、被買収)容疑で逮捕。
13人(うち1人死亡)が起訴されたが、
地裁は07年、
「強圧的、誘導的な取り調べで自白が引き出された可能性がある」とし、
全員を無罪とした。

検察側は控訴せず、全員の無罪が確定した。



・・・(中略)


志布志事件を巡る別の損害賠償請求訴訟も結審を控えており、
弁護団は「両訴訟の判決が同時期に出される可能性もある。

年度内には結論が出るだろう」としている。
by kuroki_kazuya | 2014-08-31 06:25 | 権力 暴力装置 | Comments(0)
中間貯蔵 
福島県受け入れ決定


河北新報 2014年08月30日土曜日より一部

福島第1原発事故に伴う除染廃棄物を
保管する中間貯蔵施設について


福島県は29日、関係部局長会議を開き、
施設の受け入れ方針を決めた。


30日に候補地の大熊、双葉両町をはじめ、双葉郡の自治体に方針を伝える。
佐藤雄平知事は
9月1日に石原伸晃環境相と根本匠復興相に受け入れ方針を表明する。

関係部局長会議では、
施設の安全性や地域振興策、
貯蔵開始30年以内に県外で廃棄物を最終処分する
政府方針の法制化などについて、異論がないことを確認した。
 
佐藤知事は
会議後、「施設の安全性や国が示した地域振興策を県として精査、確認した」と記者団に述べた。


・・・(中略)


中間貯蔵施設をめぐり、
国は地元が求める用地の賃貸借を認め、
施設使用開始から30年間で
総額3010億円の交付金を
拠出することを提示した。
県も独自に
生活再建支援策などとして2町に
計150億円を拠出する。

 
施設建設は
2011年8月、
当時の民主党政権が県内への建設方針を表明。
県や地元自治体は受け入れが復興の妨げになるほか、
事実上の最終処分場になると反発した。
 
政府はことし4月、
地域振興策として自由度の高い交付金創設を提示。

県外での最終処分を法制化する方針を示したことで
協議が動きだした経緯がある。
>
by kuroki_kazuya | 2014-08-31 06:15 | 核 原子力 | Comments(0)
安曇野市会2会派の
視察旅行 

領収証に架空記載


信濃毎日新聞 08月30日(土)より一部

安曇野市議会の2会派、計10人が
2月にバスによるパックツアーで
視察旅行をした際、
「JR代」などと架空の内訳を
記載した領収証を添えて、
政務活動費収支報告書を
市議会事務局に提出していたことが29日、分かった。


安曇野市の会社員男性(29)が
同日、市内で記者会見して明らかにした。
同日までに指摘を受けた議員側は、
既に収支報告書と領収証を訂正。
取材には「領収証をよく確認しなかった。
申し訳ない」とした。


参加したのはともに保守系無所属会派、
信政会(当時9人)の8人と政和会(6人)の2人。
全国旅行業協会が
和歌山市で開いたフォーラム視察のため、
2月11、12日に1人2万9800円のツアーを利用した。
他の客も参加しており、
日程には吉本興業の劇場「なんばグランド花月」
(大阪市)での観劇も含まれていた。



・・・(中略)


会社員男性は
政務活動費収支報告書を閲覧して不審に思い、
公開質問状で説明を求めた。

指摘を受け、信政会は
観光的要素を除いて8人分の費用10万7400円の領収証を作り直し、
内訳もバス代と宿泊代の一部とした。

政和会は政務活動費を充てることをやめ、5万9600円全額を返還した。


・・・(後略)
by kuroki_kazuya | 2014-08-31 06:06 | オンブズマン | Comments(0)
徴兵制は
あり得ない話なのか


【NPJ通信・連載記事】高田健の憲法問題国会ウォッチング/高田 健
2014年8月30日より転載

徴兵制はありえないと断言する安倍政権と自民党

「意外な論題」と
思う人も少なくないかも知れないが、
「徴兵制」がありうるか、
否かの議論がじわーっと広がっている。


筆者は従来からこの意見には「オオカミが来る」式の煽りがついて回るのがイヤで、
徴兵制はありえないだろうと考えてきたものの一人だが、
今回の安倍内閣の閣議決定を経て、
必ずしもそのように言い切ることもできないと考えるようになった。
そこで、今回は、少し、「徴兵制」を論じておきたいと思う。


6月30日、7月1日、集団的自衛権の閣議決定をまえに、
首相官邸前に駆けつけた中学生や高校生などの若者たちの多くは、
多かれ少なかれ「徴兵制」の導入を恐れて行動していた。
これは果たして杞憂に過ぎないのか。
ほとんどブラックジョークに類するが、
7月1日には各地の高校生に自衛隊の勧誘のDMが送られてきた。


元防衛官僚で現在、新潟県の加茂市長の小池清彦氏は
6月25日の朝日新聞で
「集団的自衛権の行使にひとたび道を開いたら、
拡大を防ぐ手立てを失うことを自覚すべきです。
日本に海外派兵を求める米国の声は次第にエスカレートし、
近い将来、日本人が血を流す時代が来ます。
自衛隊の志願者は激減しますから、
徴兵制を敷かざるを得ないでしょう」と述べたが、


今日、こうした危惧を表明する人びとは少なくない。

8月12日の朝日新聞が紹介したところでは、
政治家では、海外での戦争の戦死者などが自衛隊の志願者の減少につながることから、
民主党の枝野幸男・元官房長官(5月)、
元自民党幹事長の加藤紘一(5月)、
同じく野中広務(同)、
自民党の村上誠一郎・元行革相(7月)などが、
徴兵制の可能性について警鐘をならした。


これらとは別の少子化問題の視点から
「自衛隊員の担い手がいなくなろうとしている」と指摘したのは
野田聖子・自民党総務会長だ。


こうした徴兵制の危険の指摘に対して、
自民党が本年7月につくった「安全保障法制整備に関するQ&A」は
「全くの誤解です。例えば憲法18条に
『何人もその意に反する苦役に服させられない』と定められており、
徴兵制が憲法上認められない根拠になっています。

わが党が平成24年に発表した新憲法草案でも、この点は継承されています。

また、軍隊は高度な専門性が求められており、
多くの国は現在の自衛隊と同じように『志願制』に移行しつつあります。
憲法上も安全保障政策上も、
徴兵制が採用されるようなことは全くありません」などといっている。

8月2日の産経新聞も
「あり得ない徴兵制」「兵器高度化 短期間で習熟不可能」との見出しを付けて反論した。

従来からの憲法解釈では、
徴兵制は奴隷的拘束や苦役からの自由を保障した18条違反だというものだ。

国会で横畠内閣法制局長官も
「解釈変更の余地はない」と答弁した。

産経は「プロ集団じゃないと(現代戦に必要な)兵器を使えない」
「兵器や通信機器が高度化され、短期間で習熟するのは不可能だ」と強調した。

安倍首相も
「(集団的自衛権の行使は)徴兵制につながるというとんちんかんな批判がある。

徴兵制が憲法違反だということは私が再三、国会で答弁している」(8月5日、自民党の会議)、
「私は何回も国会で『憲法違反になる』と明確に答弁をしている。
批判は議論をゆがめる不真面目な対応だ。
攻撃のための攻撃だ。
集団的自衛権の限定的な行使と徴兵制の間に関わりは何もない」(8月9日・産経新聞インタビュー)
などと述べている。

徴兵制にかかわる第1の問題。憲法18条の解釈の問題について

日本国憲法第18条 何人も、いかなる奴隷的拘束も受けない。
又、犯罪に因る処罰の場合を除いては、その意に反する苦役に服させられない。

徴兵制は、
この18条の「奴隷的拘束」と「意に反する苦役」に当たり、
禁じられているとするのが、通説であり、従来の政府見解だ。

しかし、自民党の改憲草案が
18条の「奴隷的拘束禁止」条項をわざわざ削除したのはいかなる狙いなのか。

自民党の石破幹事長は2002年の衆議院での発言をはじめ、
その後も「徴兵制が憲法違反であるということには、
私は、意に反した奴隷的な苦役だとは思いませんので、
そのような議論にはどうしても賛成しかねる」などという意見の持ち主だ。

これらからみて、
安倍首相が強弁する18条の徴兵制禁止規定は
なんとも危ういと考えざるを得ないのではないか。

ましてや政権党たる自民党が、
歴代内閣が憲法解釈上不可能だと断言してきた集団的自衛権の行使を、
今回のように簡単にくつがえすことが明らかになった今日、
内閣法制局長官の答弁を信じろというほうが無理な話だ。
将来における徴兵制の導入の可能性が、
単なる杞憂とは言えなくなるのではないだろうか。

徴兵制に関わる第2の問題。
「高度化した現代の戦争では徴兵制は不可能」という見解

ありえない論者は
兵器や通信機器が高度化され、
短期間でこの高度軍事技術に習熟するのは不可能で、
「軍事的合理性がない」という。
しかし、今日、世界の各所で起こっている戦争の実態を考えれば、
これは説得力に欠ける。

確かに米国、ドイツなどは徴兵制を廃止したが、

世界をざっと見ただけでも、今日、徴兵制をとっている国々はかなり多い。
たとえば徴兵制を施行している国家には、
デンマーク、オーストリア、フィンランド、ノルウェー、スイス、ロシア、韓国、北朝鮮、
イスラエル、トルコ、台湾、エジプト、シンガポール、カンボジア、ベトナム、タイ、
コロンビア、マレーシア、中国、アルジェリア、キューバ、ギリシャ、ラオス、モンゴル、
イエメン、イラン、クウェート、シリア、カーボベルデ、コートジボワール、
ギニアビサウ、ギニア、等々がある(ウィキペディアによる)。
これらの国々の中には、現実に戦争に直面している国々が少なくない。

現実に世界各地で起きている戦争は、
戦争と言えば、コンピュータによるミサイル攻撃などの
高度遠隔操作戦争しか空想できない貧困な想像力の世界ではない。

戦争に不可欠の血みどろの陸上戦闘戦力、
兵員数がものをいう兵站戦力など、
戦争が始まれば兵士はいくらでも必要になる。
軍事的合理性にかける説明をしているのは、
一体どっちだといわれてもしかたがないだろう。


徴兵制に関わる第3の問題。
自衛隊志願者は少なくならないだろうということ

小池氏が指摘するように、
自衛隊が海外で闘い、血を流すようになったとき、
はたしてそう言えるのか。


徴兵制ありえない論者は、
海外で血を流すようになれば
応募者や退職者が増えるなどと言うのは
「自衛官に対する侮辱だ」として、
「自衛官は服務の宣誓をして自衛官になった」
「自衛隊法施行規則38条は、事に臨んでは危機を顧みず、
身をもって責務の完遂に務め、
もって国民の負託にこたえる」と宣誓していることをあげる。


果たしてそうか。

今日の自衛官の宣誓は
「私は、我が国の平和と独立を守る自衛隊の使命を自覚し」とあり、
海外で外国を守るために戦うということはない。

今回の集団的自衛権行使容認に際して、
この宣誓の文言を変更することが検討され、
諸事都合で沙汰やみになった事は周知のことだ。


前述の産経報道は、
防衛大学校の「オープン・キャンパス」来場者が増えていることなど、
自衛隊人気は低くないと強弁している。
しかし、最近の報道では
「予備自衛官の定員は4万7900人だが、常に7割にも満たず、
年々減少傾向にある」(18日、時事)ともいう。

野田聖子総務会長は
安倍政権の集団的自衛権行使に疑問を表明して
「日本は急速に少子化が進んでいます。
安全保障政策でリスクをとろうとしても、担い手がいなくなろうとしている。
……ほんとうに安全保障を考えるなら、
この数年ではなく50年もつものを考えなければなりませんから、
少子化対策との整合性が必要です」(「世界」2014年6月号)と指摘したことがある。

産経報道はあまりにもノーテンキすぎるのではないか。

自民党や安保・防衛族は
おそらくこれを知って知らぬふりをしているのである。


この間、教育改革・教育再生の名の下に
「戦争する自衛隊」を支える「ひとづくり」が企てられていることこそ、
まさにこの一環の感があるということあながち的はずれとはいえないだろう。

経済的徴兵制のこと

自立サポートセンター「もやい」の稲葉剛さんは
「赤紙なき徴兵制」(経済的徴兵制)という問題を指摘してこう言っている。
「自衛隊が海外の戦地に派兵されることになれば、
志願者の減少や退職者の増加が起こり、
その結果、将来的に徴兵制が導入されるのではないか、という意見が出ています。
実際、2003年のイラク戦争の後に自衛隊が派遣された際には
志願者が減ったというデータもあります。
しかし、貧困層の若者を『安定した仕事だから』と勧誘して、
自衛隊に『自発的に』志願させる『経済的徴兵制』は以前から存在している。

支援関係者の間では知られている話ですが、
路上生活者には貧困家庭の出身で、
自衛隊で働いた経験のある人が少なくありません。

安倍政権は財政難を口実に
生活保護などの社会保障制度を改悪し、
「成長戦略」の名のもとに雇用のさらなる流動化を図ろうとしていますが、
こうした一連の政策は
若年層のさらなる貧困化を招きます。

自らの政策によって貧困を拡大させ、
貧困層を自衛隊に送り込もうとしているのではないか。
『赤紙なき徴兵制』(経済的徴兵制)をさらに強化しようとしているのではないか。

7月1日は、
自衛隊発足から60年にあたる日でした。
憲法9条と25条の問題はつながっています」と。


米国の経済的徴兵制については堤未果さんが
「貧困大国アメリカ」(岩波新書)で紹介している。

稲葉さんが指摘するように、
安倍政権の下で、急速に若年層の貧困化、格差社会が進行している。

いずれにしても、
この議論は
安倍内閣がかくも乱暴に立憲主義を踏みにじり、
閣議決定によって日本国憲法の根幹である平和主義を踏みにじったことに起因する。

明らかなことは、
この危惧は閣議決定の撤回、
安倍内閣の打倒によって解決する以外にないということだ。
(「私と憲法」160号所収)

by kuroki_kazuya | 2014-08-31 05:55 | 軍事 | Comments(0)