スキーにはまっています。


by 幸田 晋

原発事故は人災 早期に放射性物質の流出停止と除去を

[カメ爺さんの徒然日記 ]
より転載。

こちらも、私の会社の先輩(2年くらい前に、目出度く卒業された)
のブログです。
やっと、連絡がとれて、転載の了承を頂きました。

2011年 04月 03日
原発事故は人災 早期に放射性物質の流出停止と除去を

福島第1原発の事故は「国の原子力政策が招いた人災」と強調したい。


未曽有の原発事故に東京電力は「想定外の事態」と繰り返しているが、私が「連合」の役員時代に主張していたことは次の通りであったと記憶している。

① 原発は高濃度の放射性物質を使用しており一度大事故が発生すれば放射性物質が拡散する「潜在的危険」を内包している。

② 原子力安全設計基準は既存の国内地震記録に基づいたもので、日本において想定した地震強度を上回る事態も推測される。

③ 原発政策について国内では「賛否両論」があり確固とした国民的コンセンサスが得られていない。

④ しかしながらベース電源として原発が稼働している現状に鑑み、万一の事故に備えて「他系統の制御設備や原子炉の強制停止・廃炉」の技術開発、「放射性物質の拡散防止・除去」技術開発の国際的協力体制を築くく必要性がある。

⑤ 原発事故情報を迅速に公開するシステムを構築すること。

発足直前の「連合」の政策委員会では、こうした私の主張を取り入れ、当初「原子力政策を推進する」とした方針を「原子力政策については国民の合意を得ながら進める」と修正した経緯がある。

この「国民の合意を得ながら進める」という文言には、上記①~⑤までの意思が込められていることは言うまでもなく、連合政策は今でも脈々と引き継がれている。

しかし、当時私が孤軍奮闘して訴えたことが現実に起こってしまった。
国はこれまで一貫して「二重三重の壁」」「大災害に強い原発」を広報していたが、今回これまで想定した地震・津波による災害を遥かに上回る被災を受けた以上、これまでの「原発政策」を見直さなければならないのは必定、正に政策ミスによる「人災」といえる。
当時、ある「通産省」官僚は私に「すべては水素(核融合)が解決する」と言ったが、これはまた通産個官僚が既に「原子力(核分裂)の潜在的危険性」を承知していた裏付けといえるが、水素を燃料とする核融合は制御がウランやプルトニュウム以上に困難であり「暴走」の危険があることも承知すべきだろう。

そもそも東京電力「福島第1原発」の建設には「政治家不信」の背景があったとされる。

田原総一郎著「東京電力企画室」という書物によると、当時原発建設に積極的であった近衛内閣が原発推進を目的に「資源エネルギー庁」を設立する動きをみせると、時の東京電力社長「木川田」は原子力開発に消極的であったが「信用ならない政治家に原発を任せられない」として、密かに彼の盟友でもあった福島県知事に協力をとりつけ民間での原発建設に踏み切ったとされる。

不幸にしてチェルノブイル原発と並ぶ世界最大規模の原発事故に見舞われた今日、「放射線量は安全な範囲」と繰り返すが、政府や政治家は正確な情報を隠ぺいすることなく迅速に国民に伝えてもらいたいものだ。

また、政策の基本を定める長期計画策定会議のメンバーの大半が電力関係者であったり政策を実際につくるのが経産省の官僚であれば、国民の理解が得られるはずはない。
原子力安全・保安院が経産省の中にあることも同様であろう。
早急な組織改善が待たれている。

20数年前の話だがこんなこともあった。
東京電力では原発に従事する社員の現地採用も行ってきたが、ある日その現地採用された社員が涙ながらに訴えた。
「原発の計器情報を改ざんしていては家族に合わせる顔がない」と・・・
それ以来、現場で情報改ざんを行われることは無くなったと聞く。

また、多くの住民が原発関連の仕事に従事してきた現実もあるし、立地点への巨額な補助金もあるが、避難を余儀なくされた住民のほとんどは今後「ノー」の意思を明確にするだろう。
原発ができて町が繁栄するとの期待は見事に裏切られたのである。

今はただ、一刻も早く放射性物質が環境に出る事を停止し、滞留する放射能を除去することを願うばかりだ。
今回の原発事故は海外も注目している。
フランス・アメリカ・ドイツ等も支援に来ているが、これら核の先進国の協力を得てでも早期鎮静化が最大の急務であることに間違いはないが、今回の事故を教訓に「安心して暮らせるエネルギー政策」への転換を期待してやまない。
by kuroki_kazuya | 2011-04-16 15:09 | 核 原子力 | Comments(0)