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by 幸田 晋

「県外脱出」の夏 福島の子ども、長期ステイへ

「県外脱出」の夏 福島の子ども、長期ステイへ
河北新報 7月4日(月)6時13分配信より

 福島第1原発事故の影響で、福島県内の子どもたちが夏を県外で過ごす体験活動やホームステイが人気を集めている。募集開始直後に定員に達するプログラムが相次ぎ、子どもの「県外脱出」が加速しそうだ。中通りや浜通り地方の学校は今も、被ばく防止のため屋外活動を制限中。親たちは「夏休みぐらい放射線を気にせず過ごさせたい」と後押しする。

◎友達と再会機会を

 南相馬市のPTA協議会などは、市内の小中学生を対象に「南相馬こどものつばさ」を企画した。山形県や北海道、長野県で過ごす15種類のプログラムで、費用は各地の主催者が負担し参加者は無料。1次募集で六つが定員に達した。
 南相馬市は警戒区域と緊急時避難準備区域などに指定された地域を抱え、約6000人の小中学生の3分の2が市外に移った。市内に残った約2250人は、4小中学校と体育館など2施設で勉強している。
 南相馬市PTA連絡協議会の西道典会長は「親は皆、子どもに伸び伸び過ごさせたい。市外にいる子どもにも伝え、友達と再会できるようにしたい」と語る。
 山形市の東北芸術工科大が協力するプログラム「キッズ・アート・キャンプ山形」は8月9~12日、同市内のホテルに滞在し親子で芸術や農業に触れてもらう。宮本武典主任学芸員は「ボランティア学生の学びの場にもしたい」と話す。

◎追加でも不足気味

 県内の子どもを北海道で最大5週間引き受ける「ふくしまキッズ夏季林間学校」は、費用が交通費3万円のみ。ホームページ開設直後、申し込みが定員200人に達した。福島市や郡山市などの子どもが多く、急きょ380人分を追加したが、それでも不足気味だ。
 企画したNPO「あぶくまエヌエスネット」代表で実行委員長の進士徹さんは「屋内にこもりきりで、体調を崩す子どももいる。多くを受け入れたいが、ボランティアの数から考えてこれで精いっぱい」と人気に驚く。
 神奈川県は一般家庭約200世帯でのホームステイを実施する。岩手、宮城両県も対象だが、現在は福島県からの申し込みしかない。福島県教委も約30億円をかけて「ふくしまっ子夏の体験活動応援事業」を展開する計画を立てている。
 福島県教委社会教育課の羽田清治主幹は「国や自治体、NPOなどが福島の子どもを気にかけている。この機会を利用し、屋外で元気に活動してほしい」と話している。 .
by kuroki_kazuya | 2011-07-04 07:26 | 核 原子力