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by 幸田 晋

<電力需給>政府今夏試算「6%余裕」伏せる

<電力需給>

政府今夏試算
「6%余裕」伏せる


毎日新聞
1月23日(月)2時30分配信より一部

今夏の電力需給について
「全国で約1割の不足に陥る」
と公表した

昨夏の政府試算について

「供給不足にはならない」
という別の未公表のシナリオが

政府内に存在したことが、分かった。



公表した試算は、

再生可能エネルギーをほとんど計上しないなど
実態を無視した部分が目立つ。


現在、
原発は54基中49基が停止し、
残りの5基も定期検査が控えているため、

再稼働がなければ原発ゼロで夏を迎える。

関係者からは
「供給力を過小評価し、
原発再稼働の必要性を強調している」
と批判の声が上がっている。



 ◇再生エネ除外、「不足」のみ公表

公表された試算は、

東京電力福島第1原発事故を受け、
エネルギー戦略を見直している

政府のエネルギー・環境会議が

昨年7月にまとめた。

過去最高の猛暑だった
10年夏の需要と全原発停止という想定で、

需要ピーク時に9.2%の供給不足になると試算した。


 
この試算とは別に、
菅直人首相(当時)が

昨年6月下旬、
国家戦略室に置いた総理補佐チームに、
電力需給の実態把握を指示。

経済産業省に対して、
発電所ごとの設備容量・稼働可能性、
地域ごとの再生可能エネルギーの稼働状況など、
試算の根拠データの提出を求め、

再試算させた。


 
その結果、
現在の法律に基づいて
電力会社が調達できる

再生可能エネルギー容量は
759万キロワット(原発約7基分)あったのに、

公表された試算は供給ゼロだった。

また、
一部火力発電所で定期検査による
稼働停止時期を猛暑の8月に設定したり、

大口契約者への
格安電気料金と引き換えに需給逼迫(ひっぱく)時の
利用削減を義務づける「需給調整契約」による
削減見込みもゼロとしていた。

夜間の余剰電力を
昼間に利用する「揚水発電」の
供給力も低めに設定されていた。



 
再生可能エネルギーによる
電力供給などを盛り込むシナリオで
計算し直すと、

電力使用制限令を発動しなくても
最大6.0%の余裕があった。

再試算は
昨年8月にまとまり、
菅首相に報告されたが、
公開されなかった。



 

・・・・




一方、
国家戦略室の総理補佐チームで
再試算に携わった
梶山恵司・富士通総研主任研究員は

「電力会社の言い分をまとめた
極端な前提に基づく試算。

その数字が、
原発再稼働を容認する政治家らの発言にもつながった。




・・・・




再試算は菅政権末期の混乱で公表できなかったのではないか」
と問題視している。


【永山悦子】
by kuroki_kazuya | 2012-01-23 05:13 | 権力 暴力装置