スキーにはまっています。


by 幸田 晋

「東電体質」は今でも依然として続いている  何があっても情報の隠蔽をまず考えるのが「東電体質」

「東電体質」は今でも依然として続いている
  何があっても情報の隠蔽をまず考えるのが「東電体質」

  「地震で原発設備が損傷したこと」を隠したかった

  規制庁も各電力会社も安全基準が決まるまでは隠したかった
  (隠したい)=共犯者
  

山崎久隆(たんぽぽ舎)

たんぽぽ舎です。【TMM:No1753】
2013年2月20日(水)その2 午後 10:04より転載
 

国会事故調査委員会が
2012年2月に
「第一原発1号機立ち入り調査」を
東電に対して求めたところ、

東電担当者は
「1号機建屋にはカバーが掛けられ、
内部は真っ暗で
入ると極めて危険であり、

さらに
東電職員はエスコートしない」と
回答した。

これにより、
余りに危険で、
何かあったら
事故調査そのものが
継続できなくなる恐れがあるとして、

事故調委員の
立ち入り調査が見送られた。


しかし「真っ暗」というのは
全くの虚偽で、

建屋カバーは
透過性で日中は光が入りこみ、

さらに
カバーには照明装置も取り付けられているので、
調査が可能な照度はあったことが明らかになった。

 
事故調が調べようとしていたのは1号機の「IC・隔離時復水器」だった。
この装置は地震時に揺れによって損傷し、
放射能を含む冷却材が漏れ出した可能性が指摘されている。

もし事実ならば、

地震により原発の重要設備が損傷したことになり、
事故シナリオそのものが書き換えられることになる。


特に1号機については、
他には見られない
急激な原子炉水位の低下があったのに、
その原因が特定されていない、
とても不思議な原子炉だ。


 
事故から2年が経とうというのに、
主要な事故シナリオさえ確定されず、
炉心水位の低下の原因といった
最も重要な事故の経緯が不明なまま、

運転再開の前提となる安全規制問題が
議論されていることになる。

まず、
少なくても1号機の冷却材喪失原因が
突き止められなければ、
安全基準の策定など本来は出来はしない。


 
1号機立ち入り調査妨害事件について
東電はホームページなどで
「虚偽説明だったこと」は認めている。

しかし
それは「何かを意図したものではなく」
「担当者の思い込み」だったとしている。

しかし
これもまた「虚偽説明」である。

 
意図は明確だ。
立ち入り調査をさせないようにしたかったのだ。

もし調査に協力するつもりがあったならば
対応は全く異なるはずだ。

まず撮影された映像を精査しながら、
現場の明るさや安全性などを検討するはずだ。

そうすれば十分な照度もあることが明らかになる。

立ち入り調査をさせないための説明をするにあたり、
提出したデータの時期が
「建屋カバー設置後」なのを

「前」と虚偽説明し、

今は真っ暗などと言ったのだから、

明確に調査を妨害する意図があったと見なせる。

 
一方で
東電は、第三者委員会をつくり、
この説明が本当に何か意図があったのか、
取締役などの幹部が関与していないか、

何処まで会社の上部まで伝えられて
いたのかなどを調べるという。

 
本来
第三者委員会を作って
調べるならば
その主体は規制庁か国会だろうが、

そのような動きは規制庁にも国会にもない。

 
東電がこの調査をいやがる訳は
十分にある。

主要設備が地震で壊れた結果、
早期に炉心冷却が不可能となって
1号機が炉心崩壊を起こしたのだったら、

全原発に地震と原発事故の影響調査が必要となる。

安全審査のやり直しに等しい事態になる。

 
福島第一原発で観測された
揺れの大きさは基準地震動Ssと同程度である。

一方ストレス・テストなどで
主要な配管や制御棒駆動系の耐久性は
「Ssの少なくても1.7倍以上ある」

ことになってるから、

ストレス・テスト
(及びその以前に行われていた耐震バックチェックも含む)を
クリアした原発として稼働している

大飯原発3、4号機も
安全とは言い切れないことになる。

 
おそらく
規制庁も電力各社も、
安全基準が決まるまでは
「隠ぺい」したかったのだろう。


こんなとんでもないことを
いつまでも許していてはならない。

by kuroki_kazuya | 2013-02-21 04:55 | 九電労組