チェルノブイリ事故27年 「核燃サイクル」計画 原発推進の中核地に
2013年 04月 28日
「核燃サイクル」計画
原発推進の中核地に
産経新聞
4月27日(土)7時55分配信より一部
【モスクワ=佐々木正明】
史上最悪の原発事故となった
旧ソ連(現ウクライナ)の
チェルノブイリ原発の爆発事故から
26日で27年となった。
放射能汚染が深刻なウクライナやベラルーシでは、
各地で犠牲者の追悼式典が営まれた。
ウクライナのアザロフ首相は
「人類の歴史上、最大の悲劇だった」
との声明を出した。
一方で、
原発推進政策を取るウクライナ政府は
将来の「核燃料サイクル」をにらみ、
チェルノブイリ原発周辺の地域一帯を
新たな原子力政策の中核に据える計画を進めている。
◆来年末に正式操業
ウクライナ政府は24日、放射性廃棄物処分施設「ベクトル」について、来年末に正式操業に入ると発表した。廃炉作業が進むチェルノブイリ原発の敷地内で建設中の施設には、国内15基の原発などから出る中・低レベル放射性廃棄物が輸送され、除去処理などが行われる見通しだ。隣接地域には、使用済み核燃料棒を貯蔵する新施設も来年の完成を目指して建設中で、当局者は「最高の立地条件にある」と強調した。
ウクライナはチェルノブイリ事故後も“脱原発”を図らず、ソ連崩壊がもたらした電力不足を穴埋めするため原発を積極的に推進してきた。総発電量に占める原子力の割合は近年、事故後の20%台から半分にまで伸びた。政府は2030年までのエネルギー戦略でも、原子炉の稼働寿命を延長するなど原発を維持する政策を進めている。
・・・・(後略)