資産1000億円以上の億万長者は世界に2170人――日本人は33人
2013年 11月 23日
億万長者は
世界に2170人
――日本人は33人
Business Media 誠 11月21日(木)11時25分配信より一部
世界最大の経済大国である米国の経済状況は、
史上最悪規模の景気後退を脱して回復しつつあるが、
それでもまだ不安定な感は否めない。
しかも失業率が改善したと一喜一憂しながらも、
オバマ政権は政治的なごたごたで政府の封鎖に追い込まれたり、
債務上限の問題に足を引っ張られたりしている。
米国では2011年から、
一部の富裕層が
富を支配しているといういらだちが表面化し、
ウォール街を占拠するデモが発生した。
富裕層である国民の1%が、
残りの99%の国民から
怒りの矛先を向けられることになったのだ。
だがそれ以降も同国では格差が縮まるどころか広がっている。
統計を見る限り、
99%側の国民の所得は一向に増えていない。
雇用は増えても、
世帯年収は2009年の水準を下回り、
賃金が上がらない状況も問題視されている。
そんな99%の状況を横目に、
1%側の所得は順調に増え続けている。
2012年の統計によれば、
富裕層1%が
米国における全所得の19%以上を
占めている。
これは過去最大の数字だ。
・・・(途中略)
●世界には資産1000億円以上の富豪が2170人いる
スイスの大手投資銀行UBSと
シンガポールの調査会社が
共同で行った
「2013年億万長者動態調査」
によれば、
リーマンショック時から億万長者、いわゆる「1%」の数は増加し、
彼らは
当時よりも2倍も金持ちに
なっていることが分かった。
報告書にははっきりとこう書かれている。
「経済回復の道は簡単ではないが、超富裕層の富は増え続けている」。
ちなみに億万長者とは、
資産が10億ドル(約1000億円)以上の
富豪のことを指す。
この調査が興味深いのは、億万長者の「生態」をまとめていることだ。
まず世界には現在、億万長者が2170人いる。
そして彼らの資産を合わせると、何とその額は6兆5000億ドルを超える。
2009年の億万長者合計資産が3兆1000億ドルだったことを考えると2倍に増えているのだ。
しかも過去5年で、
億万長者の数は
60%増えているという。
地域別でみれば、億万長者の資産が最も増えたのは、
急速に経済成長を成し遂げた中国を中心とするアジアだ。
逆に、ギリシャやスペインなど経済的に苦境にあえいできた国を含む欧州は、
世界で唯一、億万長者が減った地域だ。
では2170人の億万長者はどんな人たちなのか。
彼らのうち6割は一代で富を築いた億万長者で、
2割は遺産を受け継いだいわゆる「跡取り」だ。
残りの2割はその両方だという。
そして女性は13%で、億万長者のほとんどが男性だ。
●大富豪中の大富豪、世界のビッグ4とは?
ちなみにこの中には、「メガ億万長者」といわれる「富豪中の富豪」が4人だけいる。
世界のトップ4だ。
それは、マイクロソフトの創業者で会長のビル・ゲイツ、
メキシコの実業家であるカルロス・スリム(通信事業者テルメックス会長)、
「ZARA」を展開するスペインのアパレルメーカーの創業者アマンシオ・オルテガ、
そして投資会社バークシャー・ハサウェイの会長兼CEOである投資家ウォーレン・バフェットだ。
彼らはそれぞれ一代で富を築き上げ、1人500億ドル以上の資産を誇る。
・・・(途中略)
●日本人億万長者は33人
「2013年億万長者動態調査」に戻るが、億万長者を国別にみると、
世界で最も億万長者が多い国は米国だ。
次いで中国、ドイツ、英国、ロシア、インドと続く。
残念ながら、日本はトップ10には入っていない。
だがアジア内のランキングでは中国、インド、香港に続いて4位となる。
日本の億万長者は33人と、
157人の中国に大差を付けられている。
報告書によれば、その事実は「驚き」であり、
理由は「日本円が20%も価値が落ちた」ことだと指摘する。
次の調査がいつ行われるのかは分からないが、億万長者にどんな変化が起きるのか非常に楽しみだ。