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by 幸田 晋

週のはじめに考える 自衛隊の積極的平和主義

週のはじめに考える 
自衛隊の
積極的平和主義


東京新聞 社説 2014年3月23日より一部

安倍晋三首相は、平和の前に戦争あり、
を疑わせる「積極的平和主義」を打ち出しました。

自衛隊の活動は、見直しが必要なほど消極的でしょうか。

「自衛隊の高度な知識、能力を身につけたい」

今月中旬、茨城県ひたちなか市にある陸上自衛隊施設学校で、
モンゴル陸軍の将校団五人が研修を受けました。

陸上自衛隊の施設科は他国では工兵と呼ばれています。

国連平和維持活動(PKO)の開始後は
派遣先で道路の補修や建物の建設を続けています。

◆モンゴル軍に技術指導

将校団は測量器材を操作しながら、
自衛隊の担当者を質問攻めにしました。

モンゴル軍は測量は民間業者に委託し、
施工のみ工兵部隊が行います。

しかし、海外活動であるPKOに
民間業者は同行しません。
測量から施工まで自己完結させる必要があるのです。

団長のダワードルジ大佐は
「装備品はロシア、ドイツ、韓国などが提供してくれる。
招いたうえ、
技術を教えてくれるのは日本だけ。
こうした交流を通じて
二国間の関係が発展することを願います」
と謝意を表しました。


ロシア、中国という大国に挟まれ、バランス保持が欠かせないモンゴルに対し、
日本政府は有償・無償の資金援助をしています。
自衛隊は人的貢献を担っているのです。

防衛省は二〇一一年度から、
人道支援・災害救援、地雷・不発弾処理などの安全保障分野で
東南アジア諸国の能力を高める「能力構築支援」を開始しました。

PKO、国際緊急援助隊に続く、三番目の国際貢献策にあたります。

カンボジア、東ティモールといった自衛隊がPKOで活動した国のほか、
憲法改正してPKO参加を決めたベトナム、モンゴル、インドネシアへ隊員を派遣したり、
軍人を招いて日本の技術を習得してもらおうというのです。



・・・(中略)



海外の紛争から距離を置いてきた
戦後の平和主義を
「消極的」とみなして否定し、
第一次安倍政権で掲げた
「戦後レジームからの脱却」を実現する
狙いがうかがえます。


強い意気込みは
「パワーバランスの変化の担い手は中国、インドなどの新興国であり」
「米国の国際社会における相対的影響力が変化」
「強力な指導力が失われつつある」
との記述から分かります。

弱体化した米国を軍事力を強化して補うというのです。

それには憲法解釈の変更が必要だというのが安倍首相の考えです。

自衛隊の地道な活動とはあまりにも違います。
「普通の軍隊」にしようとする試みに強い違和感を覚えます。

by kuroki_kazuya | 2014-03-24 06:44 | 軍事