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by 幸田 晋

東京新聞 【コラム】 筆洗

筆洗

東京新聞 【コラム】 2014年3月28日より一部

一九五〇年の春、英国で一人の青年が絞首刑に処せられた。
幼い娘を殺したというのが、その罪状だった。
彼の名チモシー・エバンスは、
死刑廃止の一つの契機をつくった人の名として、
英司法史に刻まれることになる。
処刑後、真犯人が捕まったのだ


▼この悲劇を受け、司法のありように疑問の声がわき起こった。内務省は調査に乗り出したが、出てきた報告書は捜査機関をかばう内容。国会で議員らは、こう追及したという

▼ 「我々がこの報告書を問題にしているのは、
真実を明らかにせぬからではない。
真実を隠蔽(いんぺい)しているからだ。
我々がこれを問題にしているのは、
そこに過失があるからでもない。
そこに不実があるからだ」


▼きのう静岡地裁は袴田事件の再審開始と、無実を訴えてきた袴田巌さんの釈放を決めた。その決定要旨にある裁判所の指摘は驚くべきものだ。死刑判決の拠(よ)り所となった証拠は「捜査機関によって捏造(ねつぞう)された疑いがある」というのだ

▼ 捜査も人のやること。
真実にたどり着けず、過ちを犯すこともある。
だが袴田さんに罪を着せるため、
当局が証拠をでっち上げたとしたら、
真実の隠蔽や不実どころではない。
犯罪である




・・・(後略)
by kuroki_kazuya | 2014-03-29 06:42 | 権力 暴力装置 | Comments(0)