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by 幸田 晋

第12部・廃炉の現場(中)困難な要員確保/「中抜き」横行、低賃金

第12部・廃炉の現場(中)
困難な要員確保/
「中抜き」横行、低賃金


河北新報 2014年04月10日木曜日より一部

<延べ1800万人必要>
 
「これでまた作業員の確保が難しくなる」
東京電力福島第1原発で事故処理作業に当たる
福島県双葉郡の下請け業者の男性は、
一気に暗い気持ちになった。
 
東京都が2020年の五輪開催地に決まった13年9月のこと。
喜びに沸く周囲とは対照的に、
五輪景気で作業員が東京に吸い寄せられる事態を心配した。
 
男性は公共職業安定所やインターネットによる求人、知人のつてなど、
あらゆる手段で作業員を集めている。そうしないと到底足りない。
 
福島第1原発で必要な人員は1日3000~4000人に上る。

廃炉の完了は早くとも30~40年後。
仮に平均1日2000人、
1年300日で30年だとすると、
延べ1800万人の計算になる。

 
被ばくを伴う難しい作業なのに、これほど膨大な数の作業員を確保しなければならない。

<6次の下請けも>

 
作業員集めは既にかなり困難になっている。
最大のネックが、厚生労働省が定める作業員の被ばく限度だ。
 
1年で最大50ミリシーベルト、
5年で計100ミリシーベルトが上限と決められている。

5年間継続して働くとすれば、
年平均20ミリシーベルト以下に抑えなければならない。
 
下請けの男性は
「今までの付き合いで仕事を受けているが、
給料が低く継続雇用の保証もない。
(被ばくによる)健康不安もある。
そんな職場で普通、働きたいとは思わない」と語る。


複数の作業員によると、福島第1原発の日当は
6000円~1万5000円程度らしい。


2次、3次と下請けが重なるにつれて中抜きされる額が増え、大きな差につながっている。
 
福島第1原発の現場では、3次どころか6次下請けもざらだという。
 
さらに福島第1原発で働けば、累積の線量が1年もたたず限度に近づく可能性がある。

「そうなると他の原発でも働けなくなって、収入は伸びない。

熟練作業員ほど福島を避ける」と現場監督の経験者が打ち明ける。


・・・(後略)
by kuroki_kazuya | 2014-04-11 06:56 | 東電 出鱈目 資本