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by 幸田 晋

原発価格保証 「安い電源」のはずでは

原発価格保証 

「安い電源」のはずでは


岩手日報 論説  2014.9.3より一部

市場価格がどう動いても、
原発については損が出ないよう保証する-。


2016年に
予定される電力小売りの全面自由化、
その後の
発送電分離などの改革をにらみ、
そんな考えが国から示された。


原発が
発電する電気について
一定の基準価格を設定。
基準は、
廃炉や使用済み核燃料の処分に必要な
費用も含めて算出する。


小売り自由化により、
大手電力が独占していた家庭向けが市場開放され、
ガスや石油、通信など異業種から多くの新規参入が見込まれる。

消費者は電力会社を自由に選べるようになり、
料金引き下げが進むと考えられている。

市場価格が下がれば
原発が「コスト高」となり、
「損失」が生まれるケースも想定されるが、
一定価格の保証があればその心配はなくなる。


その制度は、
基準と市場価格の差額分を
料金に上乗せして穴埋めする措置を認める。

逆に市場価格が基準を上回った場合は
電力会社が差額を返す。
つまり、
割高であっても
割安であっても
関係なく、一定のコストを回収できる仕組みだ。


これは、
再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度に似ている。
しかし、これから技術を普及、発展させていく再生可能エネルギーと、
既に長年の実績がある原発を
同様の制度に遇することには違和感を覚える。

根本的な疑問がある。
原発は「安い電源」のはずではなかったのか
ということだ。
価格保証の提案は、
原発が決してコスト的に優位ではない
ということを
図らずも示しているかのように思える。



・・・(中略)


国はこれまで、
立地対策費や
研究費の面で
原発を優遇してきた。


価格保証制度は
新増設や建て替えを行いやすくするためだというが、
これ以上特別扱いするのは時代にそぐわない。

by kuroki_kazuya | 2014-09-04 06:53 | 核 原子力