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by 幸田 晋

福島原発作業員ら「ピンはね」に怒り 手当不払い提訴

福島原発作業員ら
「ピンはね」に怒り 

手当不払い提訴


東京新聞 2014年9月4日より一部
「一番危険な目にあっている末端の作業員が、
なぜ手当を受け取れないのか」。


東京電力福島第一原発の収束作業での待遇をめぐり、
三日に東電など十六社を相手に
損害賠償請求訴訟を起こした作業員四人のうち二人が、
提訴後に
東京・霞が関の司法記者クラブで会見した。


四人は、
東電が元請け企業に支払っている
割り増し手当(危険手当)が、
元請けから下請け企業を経る間に
「ピンはね」されていると主張。


会見では「東電などは手当が作業員に行き渡る体制をつくってほしい」と訴えた。

今も第一原発で働く男性作業員(55)は、
がれき処理や汚水タンクの点検などを担当し、
被ばく線量は四三ミリシーベルトを超えた。

「一番悔しいのは、作業員の努力が報われないこと。
何もしないのに手当をむしり取っていく業者があまりにも多い」と憤った。

福島県いわき市の男性(66)は
二〇一一年五月から約二年間、がれきの運搬などに従事。
「今のままでは、廃炉まで今後何十年もかかる収束作業で、
優秀な作業員が集まらなくなる」と懸念した。


・・・(中略)


二〇一一年十二月十六日、
野田佳彦首相(当時)が発表した
「事故収束」宣言を機に、
作業員を取り巻く環境は大きく変わった。


「現場はこんな状況なのに、意味が分からない」。
とまどいが広がったばかりか、待遇も悪くなった。

東電は
コスト優先の競争入札を進め、
通常の工事並みに単価が下がった。
あおりを受けた下請けは経費削減を図り、
会社負担で滞在していたホテルを出るように言われる作業員が出始めた。
危険手当打ち切りなどで収入も下がった。

安価で請け負う新規参入業者が増え、
以前からの業者は仕事が取りづらくなった。

ベテラン作業員たちは
次々と現場を離れ始め、
被ばく線量限度に達した作業員も去った。

慣れない作業員が増えた現場では
単純ミスやけがが増え、
対応に人や時間を割かれ、
さらにミスが起きやすくなる悪循環に陥った。


ようやく昨年秋、
原子力規制委員会の指摘を受け、
東電の広瀬直己社長が作業員の日当が平均一万円上がるようにすると発表した。

しかし現状は
一部の社で多少改善されただけで、大半は変わっていない。

現場では、
高濃度汚染水対策など
被ばく線量が高い作業が増えている。

ベテランの一人は
「下請けは人集めに苦労している。
募集しても人がなかなか来ない」とこぼした。

by kuroki_kazuya | 2014-09-05 06:53 | 東電 出鱈目 資本