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by 幸田 晋

「吉田調書」公開 原発事故の過酷さ示した

「吉田調書」公開 

原発事故の
過酷さ示した


山陽新聞 社説 2014年09月12日 08時00分より一部 

放射線量が高すぎて
現場に近づけず、
計器も故障して
原子炉の状態が分からない。
格納容器の圧力を下げることも、
注水して冷やすこともままならない。


政府がきのう公開した「吉田調査」を読むと、
ひとたび事故が起きれば、
制御できなくなる
原発事故の過酷さを
あらためて感じさせられた。


東京電力福島第1原発事故で、
現場の陣頭指揮を執った吉田昌郎元所長=昨年7月死去=が、
政府の事故調査・検証委員会に語った証言である。

吉田氏が
最も危機的だったと振り返ったのは事故発生4日目、
2号機の原子炉水位が低下した3月14日夜だ。
「綱渡りのぎりぎりのところで、やっと水が入って、そこまでは生きた心地がしていなかった」
「本当に死んだと思った」
「われわれのイメージは東日本壊滅」と
吉田氏は心情を明かしている。


現場では
決死の覚悟で作業を進めているが、
その大変さが東電本店や官邸には伝わらない。

本店を介しての情報伝達がうまくいかず、
官邸がいらだって吉田氏に何度も電話してくる場面もある。

危機管理の意思疎通が図れず、
官邸や東電本店が役割を果たせなかったのは確かだろう。

三つの原子炉が
炉心溶融するという未曽有の事故で、
福島県では現在も約13万人が故郷を追われ、
避難生活を強いられている。

現状でも深刻な事態だが、
このレベルで踏みとどまっているのは運が良かったと言わざるを得ない。
一歩間違えれば、首都圏を含めて壊滅的な被害をもたらしていただろう。
 
政府事故調が聴取した関係者772人の調書は
2012年7月に発表された最終報告書に反映されたが、
詳細は公表されてこなかった。

原発のあり方について考える上で
貴重な資料であり、
国民が共有できるようにするのは当然だ。
本来ならもっと早く公開すべきだった。


・・・(後略)
by kuroki_kazuya | 2014-09-13 06:53 | 東電 出鱈目 資本