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by 幸田 晋

福島第一 「不検出」実際は汚染 東電 誤解与える海水簡易分析

福島第一 
「不検出」実際は汚染 

東電 
誤解与える海水簡易分析


東京新聞 2014年12月5日 朝刊より一部

東京電力福島第一原発から
海洋への放射性セシウム汚染問題で、
東電は
測定時間が極めて短い簡易の分析で
「検出せず」と公表してきた。

ところが、
詳細分析の結果では、
その七、八割でセシウムが含まれていることが分かった。
虚偽の公表とは言えないが、
汚染は続いていないかのような
誤解を与えかねない。


東電は、福島第一の南北放水口近くで毎日、
専用港の出入り口近くで週一回、
海水を採取し、通常は十時間以上かかる測定時間を
四十分の一程度に短縮した分析を実施。
時間が短いため精度は低いが、
福島第一の現状を示す数値として使っている。

東電は
この分析とは別に週一回、
簡易分析と同じ海水を薬剤で処理し、詳細に分析している。
結果はホームページ上で公表はされているとはいえ、
約一カ月遅れで、
データのありかも分かりにくい。

本紙は、
二〇一二年六月から今年十一月上旬まで、
簡易分析と詳細分析の両方で同じ海水を分析した
各百二十件のデータを抽出。
手法の違いで、
値がどれほど異なるのか調べた。


その結果、
簡易分析では「セシウムを検出せず」だったのに、
詳細分析では検出されたケースが、
南放水口で九十六件、北放水口では八十九件あった。

それぞれ80%、73%の確率で、
汚染はあるのに、
ないかのような情報を
発信していたことになる。



・・・(中略)


◆海水の放射能濃度と魚

水に溶けた放射性セシウムは、
土などに付着した状態より魚が取り込みやすい。
核実験が続いた時代から、
海水中のセシウムを魚が
どのくらい体内に蓄積するか(濃縮係数)が
研究されてきた。

国際原子力機関(IAEA)で
取り上げられた論文で、
海水魚は5~100倍、
淡水魚は400~3000倍に
濃縮するとされている。


日本の海洋学者が1990年代、
日本沿岸で、31魚種を対象に調べたところ、
濃縮係数は、魚種平均60倍前後で推移していたという。

セシウムの食品基準は、
1キログラム当たり100ベクレル。

海水魚が水中のセシウムを100倍濃縮する可能性を考慮すると、
海水1リットル当たり1ベクレルは、
魚の安全性を考える一つの目安となる。
by kuroki_kazuya | 2014-12-06 06:53 | 東電 出鱈目 資本