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by 幸田 晋

原子力小委員会の中間報告について  〜第109回小出裕章ジャーナル

みなさま、時間のアル時に
是非、「HP『ラジオ・アクセス・フォーラム』」へ
お出で頂きたい。と、思います。<<KK>>

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原子力小委員会の中間報告について

「一切の反省もしなければ、一切の責任も取らないまま、
今まで通りの方策をどうやったら続けられていかれるかということで、
この報告が書かれています」

〜第109回小出裕章ジャーナル

HP「ラジオ・アクセス・フォーラム」 
2015年02月07日より転載


湯浅誠:
今日は「原子力小委員会の中間報告について」ということなんですが、東京新聞の昨年12月26日の特集、特報欄によると、原子力小委員会が中間報告を出したんだが、その内容が会議での委員会の議論を反映しているというよりは、最後に事務局がばばっと書き足したようなものになっていると。政権の意向を反映した形で原発の再稼働や建て替えに前向きな下りが見られるといったことに、委員のひとるである原子力資料情報室の伴さんが憤っておられるというような話が載っているんですが、小出さん、この中間報告はご覧になっていかがでしたか?

小出さん:
はい。日本というこの国はいわゆる官僚国家なんだなと思いました。

湯浅誠:
やっぱり、相当前のめりと言うか、という表現が多い形なんでしょうかね?

小出さん:
はい。もちろん各所に散りばめられているわけです。ただし皆さんご承知の通り、福島第一原子力発電所の事故が事実として起きたわけで、従来通りのような表現はとりにくいところももちろんあったわけです。それでも、福島の事故があっても、なおかつ変わらずに原子力を進めたいという彼らの希望というか、原則的な姿勢というのがしっかりと出ているという、そういう報告書になっています。

湯浅誠:
表現としては、よく報道もされている「原子力はベースロード電源だ」という言い方とか、「地球温暖化対策への取り組みは国際的な課題だ」というような表現が書き足されたというふうに言われていますが、小出さんが特に読まれて、気になった箇所っていうのはございますか?

小出さん:
要するに今、湯浅さんがおっしゃった通り、「原子力がベースロードだ」と。それから「温室化ガスを減らさなければいけない」「地球温暖化対策だ」というような、彼らが昔から言っていたことが全く何の反省もなくて、同じようにここに書き込まれているのです。

ベースロード電源と言いながら、原子力を進めてきて、福島の事故を起こしてしまったわけですから、その反省を彼らがすべきだと思いますし、本当なら彼ら責任を取って、たぶん何がしかの人は刑務所に行かなければいけないという立場の人達だと思うのですけれども、一切の反省もしなければ、一切の責任も取らないまま、今まで通りの方策をどうやったら続けられていかれるかということで、この報告が書かれています。

湯浅誠:
いわゆる再稼働とかに慎重派の委員の方っていうのは、伴さん以外におられるんですかね?

小出さん:
すいません。私はこういう委員会というのは、いわゆる政府の推進のための隠れみのだというふうにずっと思ってきていて、こういう委員会に、誰が行っても決して意見は通らないというふうに思っていて、一切関わらないと私自身は宣言してきたのです。

ただ伴さんもそうですし今、九州大学の吉岡さんもそうですけれども、中に入って戦おうという方が何人かいらっしゃっているのですね。ただ、残念ながら、そういう方々の努力はなかなか実ることがないという、そういう委員会というか、政府の諮問機関は全てそうだと私には見えます。少なくとも原子力に関する限りは、どなたが行っても意見は通らないと私は思います。

湯浅誠:
なんかその表現の中間報告書の方向性を見ると老朽炉の取り壊し、こないだも5つ廃炉するということを決めたというような話が出てましたが、それの代わりに、新しい炉を建てるというような話が出てきている。

小出さん:
そうです。

湯浅誠:
こういうこと考えるんですねって、ちょっと私はビックリしましたけど。

小出さん:
いや、私もビックリというか、本当にこの人達は何の反省もないし、責任も取る気もないし、責任を取らなくても済むということは、今度の福島の事故でむしろ分かってしまったのですね。

どんなに失敗しても、どんなに他の人に犠牲を負わせても、自分達は責任を問わずに済むということが、今度の福島の事故で分かってしまったわけですから、彼らとしては今後もやりたい放題ということになってしまっています。

湯浅誠:
他にも、原発のある自治体に出ている電源立地地域対策交付金ですね。これを稼働した、再稼働した自治体へは増やして、停止したままの自治体には減らすという方針を固めたというんですが、これ、今まではそうじゃなかったんでしたっけ?

小出さん:
今までもそうです。

湯浅誠:
そうですよね?

小出さん:
要するに、言うことを聞くところにはお金をたくさんやると言ってきたわけですし、それで釣られて、自治体はなびいてきてしまったということがあるわけですね。そんなことは政治の世界ではずっと続いてきたわけで、例えば沖縄もそうですね。

「辺野古を認めれば金をやるぞ」と言って、仲井真さんが転んだわけだし、翁長さんがようやく当選したら、東京に出て来ても誰も政府の要人は会わないというようなことで、対処しようとするわけで、政権の側からはアメとムチを使い分けて、とにかく自分達の主張を通そうということだと思います。

湯浅誠:
沖縄に約束した3000億も減らすこともあり得るというような発言が出始めてますよね?

小出さん:
そうです、はい。

湯浅誠:
そして、それとは別の委員会なんですかね? これ。経済産業省の審議会、1月8日に開かれた、ここの会合で2050年の目標として、原発を地球温暖化対策に不可欠だと位置づける事務局長案が示された。これには、委員から国民の視点に立ってないという批判が相次いで、案を作り直すことになった、こういうこともあって。これは別の委員会ですよね?

小出さん:
多分そうだろうと思いますし、委員会はたくさんありますので、委員も様々な人がもちろん参画しているわけですね。その中で、意見をほんとに積極的に言ってくださるという人ももちろんいらっしゃるわけですから、その意見で審議が少し変わったということはあり得るだろうと思いますけれども結局、経済産業省の審議会というような所は、私は最後は駄目だと元から思っています。
 
湯浅誠:
それは小出さんから見て、なんかこう原発事故直後、経産省のことは相当大きく取り上げられて、保安院の分離とかですね。ずっと議論されていたわけですけれども、ターニングポイントだった、あそこでもうひとつ行けていたらという、そういう時ってありました? この4年で。

小出さん:
ありません。

湯浅誠:
ありませんか?

小出さん:
はい。申し訳ないんですけれども、私はこの日本という国家というか自民党がずっとその支配してきた組織、そこで官僚がずっと育ってきてしまった今の状況では、どのような委員会、どのような審議会をつくったところで、たぶん政治を変えることはできないだろうと思っています。

やはりもし、今の政治を変えることができるのであれば、国民一人ひとりがもっと賢くならなければ駄目だろうと思っています。とても難しいことなのですけれども、原点に戻って私はやりたいと思います。

湯浅誠:
大切なメッセージですね。ありがとうございました。

小出さん:
はい、ありがとうございました。

湯浅誠:
また、宜しくお願いします。

小出さん:
はい、失礼します。

湯浅誠:
失礼します。
by kuroki_kazuya | 2015-02-08 06:25 | 核 原子力 | Comments(0)