高浜合格 九電社員「心折れそう…」進まぬ再稼働、四面楚歌の九電経営陣
2015年 02月 14日
高浜合格
九電社員「心折れそう…」
進まぬ再稼働、
四面楚歌の九電経営陣
産経新聞 2月13日(金)8時0分配信より一部
原子力規制委が
12日、関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の
新規制基準への適合を認めた。
だが、安全審査で先行する
九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)の再稼働は、
規制基準合格から5カ月が経過してもまったく見えない。
九電、規制委・規制庁双方の不手際を指摘する声が上がる。
・・・(途中略)
「規制庁職員から連日連夜の呼び出しを受け、
かなり厳しいことを言われる。
正直言うと、心が折れそうです」
東京・六本木の九電東京分室で、
規制委・規制庁との折衝にあたる九電社員はこう愚痴をこぼす。
東京分室には九電全社員の2%にもあたる260人が詰め、
規制委・規制庁からのヒアリング、書類作成に追われている。
それでも、再稼働は夏以降となりそうだ。
■4万ページが6万ページに
川内原発が、
再稼働の前提となる新規制基準に合格したのは平成26年9月だった。
同年11月までに地元の薩摩川内市、鹿児島県が再稼働に「同意」した。
一気に再稼働に突き進むとみられたが、
思わぬハードルが浮上した。
原発の機器の設計図など工事計画と保安規定の補正書だ。
九電は規制委の指摘を受け、
修正した補正書を昨年9月末に再提出する計画だったが、
2度にわたって延期となり、
現在に至るまで提出できていない。
規制委の田中俊一委員長は「九電の対応の遅れを懸念している」と語る。
これに対し、
九電の瓜生道明社長は
「われわれはまな板の鯉。規制委の求めに真摯(しんし)に応えていく」
という姿勢を崩さない。
原発再稼働という電力会社の“命綱”を握る規制委に対し、多くは語らない。
だが、補正書をめぐり、
九電の原発部門に対する規制庁側の要求は、厳しさを増している。
内容だけでなく、書式を含めて細かいチェックが入り、作り直しが続く。
現在計4万ページの補正書は大幅な修正の結果、6万ページにも達しそうだという。
規制庁側との意思疎通の難しさを嘆く声も出る。
そうこうしている間に、九電は民間企業として存続の危機に陥った。
・・・(途中略)
社内に亀裂も走り始めた。
書類作成が進まない原子力部門への風当たりが強くなり、
将来像を社員に示せない経営陣への不満も積み上がる。
九電経営陣は、まさに四面楚歌といえる状況だ。
■高浜には訴訟リスク
高浜原発の合格を獲得した関電は、したたかだった。
九電との折衝における規制庁の言動を逐一つかみ、
自社の書類に即座に反映させている。
この結果、関電は高浜原発の補正書の大半をすでに提出した。
8万2千ページにも達したという。
「川内ではなく、高浜が再稼働一番乗りではないか」。
こんな観測さえ規制庁内で浮上する。
とはいえ、
高浜原発にも再稼働に向けたハードルがいくつかある。
その最たる物が訴訟リスクだ。
・・・(後略)
九電社員「心折れそう…」
進まぬ再稼働、
四面楚歌の九電経営陣
産経新聞 2月13日(金)8時0分配信より一部
原子力規制委が
12日、関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の
新規制基準への適合を認めた。
だが、安全審査で先行する
九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)の再稼働は、
規制基準合格から5カ月が経過してもまったく見えない。
九電、規制委・規制庁双方の不手際を指摘する声が上がる。
・・・(途中略)
「規制庁職員から連日連夜の呼び出しを受け、
かなり厳しいことを言われる。
正直言うと、心が折れそうです」
東京・六本木の九電東京分室で、
規制委・規制庁との折衝にあたる九電社員はこう愚痴をこぼす。
東京分室には九電全社員の2%にもあたる260人が詰め、
規制委・規制庁からのヒアリング、書類作成に追われている。
それでも、再稼働は夏以降となりそうだ。
■4万ページが6万ページに
川内原発が、
再稼働の前提となる新規制基準に合格したのは平成26年9月だった。
同年11月までに地元の薩摩川内市、鹿児島県が再稼働に「同意」した。
一気に再稼働に突き進むとみられたが、
思わぬハードルが浮上した。
原発の機器の設計図など工事計画と保安規定の補正書だ。
九電は規制委の指摘を受け、
修正した補正書を昨年9月末に再提出する計画だったが、
2度にわたって延期となり、
現在に至るまで提出できていない。
規制委の田中俊一委員長は「九電の対応の遅れを懸念している」と語る。
これに対し、
九電の瓜生道明社長は
「われわれはまな板の鯉。規制委の求めに真摯(しんし)に応えていく」
という姿勢を崩さない。
原発再稼働という電力会社の“命綱”を握る規制委に対し、多くは語らない。
だが、補正書をめぐり、
九電の原発部門に対する規制庁側の要求は、厳しさを増している。
内容だけでなく、書式を含めて細かいチェックが入り、作り直しが続く。
現在計4万ページの補正書は大幅な修正の結果、6万ページにも達しそうだという。
規制庁側との意思疎通の難しさを嘆く声も出る。
そうこうしている間に、九電は民間企業として存続の危機に陥った。
・・・(途中略)
社内に亀裂も走り始めた。
書類作成が進まない原子力部門への風当たりが強くなり、
将来像を社員に示せない経営陣への不満も積み上がる。
九電経営陣は、まさに四面楚歌といえる状況だ。
■高浜には訴訟リスク
高浜原発の合格を獲得した関電は、したたかだった。
九電との折衝における規制庁の言動を逐一つかみ、
自社の書類に即座に反映させている。
この結果、関電は高浜原発の補正書の大半をすでに提出した。
8万2千ページにも達したという。
「川内ではなく、高浜が再稼働一番乗りではないか」。
こんな観測さえ規制庁内で浮上する。
とはいえ、
高浜原発にも再稼働に向けたハードルがいくつかある。
その最たる物が訴訟リスクだ。
・・・(後略)
by kuroki_kazuya
| 2015-02-14 06:48
| 核 原子力