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by 幸田 晋

高浜合格 九電社員「心折れそう…」進まぬ再稼働、四面楚歌の九電経営陣

高浜合格 

九電社員「心折れそう…」
進まぬ再稼働、
四面楚歌の九電経営陣


産経新聞 2月13日(金)8時0分配信より一部

原子力規制委が
12日、関西電力高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の
新規制基準への適合を認めた。

だが、安全審査で先行する
九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)の再稼働は、
規制基準合格から5カ月が経過してもまったく見えない。

九電、規制委・規制庁双方の不手際を指摘する声が上がる。


・・・(途中略)


「規制庁職員から連日連夜の呼び出しを受け、
かなり厳しいことを言われる。
正直言うと、心が折れそうです」

東京・六本木の九電東京分室で、
規制委・規制庁との折衝にあたる九電社員はこう愚痴をこぼす。

東京分室には九電全社員の2%にもあたる260人が詰め、
規制委・規制庁からのヒアリング、書類作成に追われている。
それでも、再稼働は夏以降となりそうだ。

■4万ページが6万ページに

川内原発が、
再稼働の前提となる新規制基準に合格したのは平成26年9月だった。
同年11月までに地元の薩摩川内市、鹿児島県が再稼働に「同意」した。

一気に再稼働に突き進むとみられたが、
思わぬハードルが浮上した。

原発の機器の設計図など工事計画と保安規定の補正書だ。

九電は規制委の指摘を受け、
修正した補正書を昨年9月末に再提出する計画だったが、
2度にわたって延期となり、
現在に至るまで提出できていない。

規制委の田中俊一委員長は「九電の対応の遅れを懸念している」と語る。

これに対し、
九電の瓜生道明社長は
「われわれはまな板の鯉。規制委の求めに真摯(しんし)に応えていく」
という姿勢を崩さない。
原発再稼働という電力会社の“命綱”を握る規制委に対し、多くは語らない。

だが、補正書をめぐり、
九電の原発部門に対する規制庁側の要求は、厳しさを増している。
内容だけでなく、書式を含めて細かいチェックが入り、作り直しが続く。
現在計4万ページの補正書は大幅な修正の結果、6万ページにも達しそうだという。
規制庁側との意思疎通の難しさを嘆く声も出る。

そうこうしている間に、九電は民間企業として存続の危機に陥った。


・・・(途中略)


社内に亀裂も走り始めた。
書類作成が進まない原子力部門への風当たりが強くなり、
将来像を社員に示せない経営陣への不満も積み上がる。

九電経営陣は、まさに四面楚歌といえる状況だ。

■高浜には訴訟リスク

高浜原発の合格を獲得した関電は、したたかだった。

九電との折衝における規制庁の言動を逐一つかみ、
自社の書類に即座に反映させている。
この結果、関電は高浜原発の補正書の大半をすでに提出した。
8万2千ページにも達したという。

「川内ではなく、高浜が再稼働一番乗りではないか」。
こんな観測さえ規制庁内で浮上する。

とはいえ、
高浜原発にも再稼働に向けたハードルがいくつかある。
その最たる物が訴訟リスクだ。


・・・(後略)
by kuroki_kazuya | 2015-02-14 06:48 | 核 原子力