イランの核開発を阻止したいならオバマよりネタニヤフが正しい、しかし・・・
2015年 03月 06日
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イランの核開発を阻止したいなら
オバマよりネタニヤフが正しい、しかし・・・
ブログ「天木 直人のブログ」
2015年03月05日より転載
イランの核開発に対する対応策をめぐって
オバマ米大統領とネタニヤフ・イスラエル首相の対立が深まっている。
それがあたかも国際政治の一大事のごとく報道されている。
確かに両国の首脳がここまで険悪になった事はめずらしい。
しかし、これをもって米国とイスラエルの同盟関係に亀裂が入ったと見るのは皮相的だ。
これはイランの核武装阻止に対する手法の違いでしかない。
すなわちオバマは協議を続けることによってイランの核開発を送らせ、事実上のイランの核開発封じ込めを狙おうとするのに対し、ネタニヤフはイランが核を持てばその時点ですべてが終わる、サウジアラビアなどへ中東全体に核が拡散し、イスラエルの安全保障は根底から脅かされる、そうならないうちに、強硬策を取れと迫れと言っているのだ。
イランに決して核を持たせてはいけない、という意味ではネタニヤフのほうが正しい。
しかし、ネタニヤフのやり方でもイランの核開発は止められない。
それどころかイランとイスラエルの戦争が起こり、その瞬間に米国の中東政策が頓死する。
オバマならずともいかなる米国の大統領もネタニヤフの対決姿勢は飲めない相談だ。
どうすればいいのか。
それは米国が核不拡散という名の少数国による核の独占を捨て、世界から核兵器をなくす決断をし、率先して米国がそれを実行に移すことだ。
このままいけば、必ずいつか核が再び人間に使われることになる。
その危険を知っているがゆえに、キッシンジャーなど米国の安保・外交政策の重鎮がそれを言い出した。
しかし、その重鎮たちも、言い出してはみたものの、本気でそれを実現しようとはしなかった。
ノーベル平和賞を貰ったオバマの就任演説もそうだった。
わかっているのにそれが出来ない。
そうしている間に事態は悪化して本当の悲劇が訪れる。
それを我々は何度も見て来た。
わかっている事を実行する勇気。
いまほどその事が求められている時はない。
国際政治においても、そして国内政治においてもである(了)