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by 幸田 晋

避難システム「時間稼ぎ程度」 「川内」司法判断に専門家ら異議

避難システム
「時間稼ぎ程度」 

「川内」司法判断に
専門家ら異議


東京新聞 2015年5月5日朝刊より一部

「決定の中で、いいように利用された」。
九州電力川内(せんだい)原発の再稼働差し止め要求を却下した先月の鹿児島地裁の決定。
原発の安全性や避難計画の実効性を認め、
火山の巨大噴火の可能性は低いと認定しているが、本当にその通りなのか。

裁判所の判断の
材料となった関係者からは
大きく異なる証言が得られた。



・・・(中略)


もう一つの大きな争点が火山の巨大噴火のリスク。
決定は、専門家たちが九電の火山監視能力や対応策の有用性を認め、
噴火のリスクも小さいと認めているかのように書いているが、
複数の専門家から厳しい声が出ている

「南九州で巨大噴火が起こらない保証はない。
決定の中で、自分もいいように利用された。ひどい決定文だ」。
日本火山学会理事で東大地震研究所の中田節也教授はこう憤る。

決定は、二〇一三年十月に開かれた旧原子力安全基盤機構(原子力規制委員会に統合)の会合で、
九電の火山対応について
「出席者から特に異論が出なかった」ことを根拠に、九電に十分な監視能力ありと認定している。

この会合に出席していた中田教授は
「事務方から説明を受けただけ。
問題があると思っていたが、意見を求められず、指摘する機会もなかった。
説明だけなのに、
同意があったように書かれている。
曲解され腹立たしい」と話した。


一四年八月から規制委の会合で、
火山監視の議論が始まったが、
専門家からは噴火予知は非常に難しく、
特に巨大噴火は観測データそのものがないなどの指摘が相次いだ。
だが、地裁はなぜかこうした指摘をくみ取らなかった。

決定が
巨大噴火の可能性を認識する火山学者は
少数派としている点について、
火山噴火予知連絡会長の
藤井敏嗣(としつぐ)・東
大名誉教授は
「事実誤認で、科学的ではない」
と断じこう現状を語った。

「ほとんどの学者が大噴火はあると思っている。
十年先なのか千年先なのか分からないが、
危険がないように書かれているのはおかしい。
噴火数日前に異変をとらえ、
人を避難させられるかもしれないが、
数年前から(熱い核燃料を冷まし、搬送容器に入れられるよう)前兆をとらえられるか、
見通せるわけがない」


by kuroki_kazuya | 2015-05-06 06:58 | 核 原子力