安保をただす 憲法学者の声 廃案へのばねにしたい
2015年 06月 05日
憲法学者の声
廃案へのばねにしたい
信濃毎日新聞 社説 06月04日(木)より一部
安倍晋三政権が夏までに成立させるとする安全保障関連法案に反対する学者の動きが目立ってきた。
有志の憲法学者らがきのう廃案を求める声明を発表した。170人以上が名を連ねている。
法案は曖昧な点が多く、
自衛隊による海外での武力行使が
政府の裁量で広がりかねない。
国会での政府側の答弁も食い違いが目立つ。自衛隊の活動拡大ありきで、法案づくりを急いだことを裏書きしている。
論理的で具体的な説明をしないまま、政府、与党が数の力で国会運営を進める恐れがある。憲法学者のこうした取り組みは重要だ。廃案へのばねにしたい。
声明は憲法に照らし、法案の問題点を端的に突いている。
まず、安倍政権が歴代政府の憲法解釈を都合よく変えて集団的自衛権の行使容認を閣議決定したこと、安保法制を前提に日米防衛協力指針(ガイドライン)改定に踏み切ったことを挙げた。
一連の政治手法は、
国会をないがしろにしたと指摘。
憲法の柱である国民主権や、
国家権力を縛る立憲主義をわきまえていない
と厳しく批判している。
・・・(後略)