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by 幸田 晋

原発事故の風評被害 なくなる日はいつ 中禅寺湖の魚など、放射線影響なお

原発事故の風評被害 

なくなる日はいつ 
中禅寺湖の魚など、
放射線影響なお

 
東京新聞【栃木】 2015年6月11日より一部

東日本大震災から四年三カ月。
川や湖に恵まれ、
淡水魚の宝庫でもある県内では、
多くの関係者が
東京電力福島第一原発事故による
被害に苦しんできた。

釣り人、漁協、釣具店、商店。


それぞれもがきながら一歩ずつ苦境を乗り越えてきたが、
原発のニュースを目にする度、
収まりかけた風評被害に再び苦しめられる。
さまざまな現場を歩き、今なお残る影響を考えた。 

 今月初め、奥日光の中禅寺湖を訪ねた。この時季は平日で約六十人、休日には約二百人の釣り客でにぎわう湖畔。埼玉県行田市から来た会社員山崎敏博さん(26)は、膝まで湖水につかり、疑似餌を使って魚を釣る「フライフィッシング」を楽しんでいた。

 「今日は全然。当たりすらない。釣れなくても、こういう自然の中でさおを投げるのはいい」

 中禅寺湖には、体長五〇センチを超えるレイクトラウトなどの淡水魚が生息し、上級者にとっても人気の釣り場だ。食用のヒメマスも釣れるため、船に乗って行う餌釣りも盛んだった。しかし、原発事故後、湖の魚から一キログラム当たり一〇〇ベクレルを超える放射性セシウムが相次いで検出。県は二〇一二年三月、漁や釣りを制限する「解禁延期要請」を出した。

「最盛期、バブルの前の一九八五年ごろに(年間)五万人も来ていたお客さんは、
震災翌年には二万人に減ってしまった。
一四年は一万五千人弱。
でも、徐々に『キャッチ・アンド・リリース』に理解を示す人に来てもらえるようになった」。
中禅寺湖漁業協同組合専務理事の鹿間(しかま)久雄さん(64)は言う。


中禅寺湖では、
釣った魚を持ち帰らず、
湖に戻すキャッチ・アンド・リリースを条件に、
県と国が話し合い
一二年五月から「試行期間」として釣りができるようになった。
以後、この条件が現在まで続いている。


県内でも、
川魚から検出された放射性セシウムの濃度は徐々に減少したが、
ほとんど水の入れ替えがない湖沼は事情が異なる。

県水産試験場の沢田守伸場長は
「研究者によると、中禅寺湖は水が入れ替わるのに七年かかるという計算もある。
研究を続けていく」と今後も注視する。


・・・(後略)
by kuroki_kazuya | 2015-06-12 06:35 | 核 原子力