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by 幸田 晋

週のはじめに考える 「ブッシュの戦争」が落とす影

週のはじめに考える 

「ブッシュの戦争」が落とす影


東京新聞  【社説】 2015年6月21日より一部

 民主党のクリントン氏が出馬表明した米大統領選挙、一方の共和党の顔が一向に見えません。「ブッシュの戦争」が暗い影を落としています。

 共和党の候補者はすでに十人を超えています。

 超保守派の「茶会」を代表するクルーズ上院議員(テキサス州)が三月に立候補を表明して以来、先週急遽(きゅうきょ)参戦した大富豪のトランプ氏まで、ケンタッキー州のポール上院議員、フロリダ州のルビオ上院議員、フィオリーナ元ヒューレット・パッカード最高経営責任者(CEO)ら多彩な面々が名乗りをあげています。

◆「強い米国」への郷愁

 混沌(こんとん)を抜け出すのは誰か。現段階ではジェブ・ブッシュ元フロリダ州知事の名を挙げねばならないでしょう。父親が四十一代、実兄が四十三代米大統領という名門「ブッシュ家」の名を戴(いただ)く本命候補と目されています。その待望論の背景には、「強い米国」を追い求めたブッシュ前政権への郷愁が色濃く滲(にじ)んでいます。

 イラク、アフガニスタンの二つの戦争を主導したネオコン(新保守主義)の代表格クリストル氏のように、今もって「大量破壊兵器が存在せず、十分な兵力を最初から投入しなかったという失敗にもかかわらず、困難な数年間を戦い抜いたことは正しかった」(USAトゥデー紙)と主張する論者もいます。

 こうした声に戸惑いを隠せないのは、ジェブ・ブッシュ氏本人かもしれません。共和党支持を鮮明にするFOXテレビが先月行ったインタビューがいい例です。

イラク戦争をめぐり
「現在の事実が当時全てわかっていたとして、侵攻を認めていましたか」との質問に
ブッシュ氏の答えは「ええ、認めていました」と明快でした。
兄のブッシュ前大統領への敬意を示した回答でした。 

◆十余年後のトラウマ

しかし
直後から噴出した内外の批判を受け
数日後には「質問の趣旨を取り違えていた」と訂正。

さらにその数日後に
「今であれば認めていない」と、
発言を撤回せざるをえませんでした。



・・・(中略)


◆共和党の抱える矛盾

 そのブッシュ氏の正式な出馬表明の席に、元、前二人の大統領の姿はありませんでした。「ブッシュ家」の名を冠する候補が、家名から一定の距離を置くよう腐心せざるを得ない戦いを強いられるところに、共和党が抱える矛盾が象徴されています。

「大義なき戦争」が、
いかに一国の威信を損ない、
人々の心情、
日常に取り返しのつかない深い傷痕を残し得るか。

あらためて思いを致す好機かもしれません。

by kuroki_kazuya | 2015-06-22 06:15 | 対米 従属 | Comments(0)