スキーにはまっています。


by 幸田 晋

次々噴火する火山 日本列島の状況はどこまで深刻なのか

次々噴火する火山 

日本列島の状況は
どこまで深刻なのか


島村英紀さん(地震学者)



たんぽぽ舎です。【TMM:No2519】
2015年6月26日(金)午後 09:47
地震と原発事故情報より一部


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┗■1.次々噴火する火山 日本列島の状況はどこまで深刻なのか
 |  —島村英紀・武蔵野学院大学特任教授に聞く その3(5回連載)
 └──── 島村英紀さん(地震学者)

◎島村英紀 (地震学者) さんのホームページ(http://shima3.fc2web.com/):
【島村英紀・最近の雑誌やテレビ・ラジオから】より
 インターネット雑誌『ダイヤモンドオンライン』 2015年6月17日
 [「次々噴火する火山 日本列島の状況はどこまで深刻なのか—
 島村英紀・武蔵野学院大学特任教授に聞く」にコメントを掲載]より転載

 死者・行方不明者が63人にも上った昨年9月の御嶽山噴火。今年に入ってからも、箱根山や口永良部島、浅間山など、火山活動が活発化したり、噴火に至るケースが相次いでいる。この現状を専門家はどう見ているのだろうか。
         (聞き手/ダイヤモンド・オンライン編集部?津本朋子)

火山の噴火予知は難しい
御嶽山に「騙された」科学者たち

——では、噴火警戒レベルはあまりアテにならないのでしょうか?

  昨年の御嶽山噴火では、噴火警戒レベルを上げなかったために登山者が大勢いて、大きな被害を生んでしまいました。これは、御嶽山に不意打ちを食らい、「騙された」とでも言いたいようなケースでした。
 御嶽山はそもそも、過去には死火山に分類されていた火山です。それが79年にいきなり噴火し、気象庁も火山学者も非常に驚いた。それ以降、「死火山・休火山・活火山」という分類をやめてしまったほどです。今は、「活火山(過去1万年以内に噴火したことが分かっているもの)」と、「そうでない火山」という分類になっています。
 その御嶽山は2007年にも小規模な噴火を起こしました。このときは、4ヵ月前から火山性地震や山体膨張、2ヶ月前からは火山性微動も観測されていました。しかし、14年の噴火では、2週間前に火山性地震が一時的に増えたものの、収まっていた。火山性微動が観測されたのは、噴火のわずか11分前でした。それなのに、多くの前兆があった07年よりも、ずっと大きな規模の噴火が起きてしまいました。
 つまり、79年の噴火と14年の噴火で、気象庁と火山学者は2度、御嶽山に騙されたのです。
 御嶽山のように前兆と噴火規模のつじつまが合わなかったり、たくさん前兆があっても噴火に至らないケースも多いので、07年の噴火警戒レベル導入時、火山学者のあいだでは「本当に導入してもいいのか?」と問題視する声が上がりました。
 有珠山や浅間山、桜島、雲仙岳あたりは、その火山の「ホームドクター」といえる火山学者がいて、観測体制が充実している。しかし、それ以外の火山にはホームドクターはいませんし、先に述べたように、噴火のクセも良く分かっていない。それなのに本当に導入していいのか、と。その懸念が現実化してしまったのが、御嶽山のケースとも言えます。
 また、火山活動がいつ終わったのかを見極めるのも、至難の業です。実際には、収まって半年もしてから「終わっていました」と言うのが精一杯なのです。残念ながら、噴火警戒レベルは決めるのが難しく、アテになるものでもないのです。

 4回目>> 「沈静化に向かうとは言い切れない箱根山」へ続く
 ※島村英紀さんのご承諾を得て転載しております。
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 ☆6/28島村英紀さんの学習会にご参加を!
  「最近、地震・火山の噴火が多い 多すぎるなぜか?
  原発は大丈夫か?!原発再稼働は…?
  日本列島の地震・火山を考える(最新版)
  今後も地震はたくさん発生する(過去との比較で)

  日 時:6月28日(日)14時より17時
  お 話:島村英紀さん(地震学者)
会 場:「スペースたんぽぽ」(ダイナミックビル4F)
  会場費:800円 資料を用意


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┗■2.「3・11原発震災 福島住民の証言」、
 |  「わたしたちのこえをのこします」、
 |  「原発震災、障害者は…」、「原発事故後の日本をいきるということ」
 |  京都市のロシナンテ社扱いの単行本4冊紹介
 └──── ロシナンテ社

1.「3・11原発震災 福島住民の証言」
  たくきよしみつ・中手聖一・佐藤和良・村上真平・菅野正寿・
  有馬克子・橘柳子−7人の福島住民の声を収録
        定価1200円+税 解放出版社 2011年3月発行
2.「わたしたちのこえをのこします」
  〜福島原発事故後を生きる・もうひとつの記録集
  武藤類子・片岡輝美・鈴木絹江・うのさえこ・木幡ますみ・
  菅野千景−6人の福島の女性の声を収録
       定価1300円+税 解放出版社 20133年3月発行
3.「原発震災、障害者は…」〜消えた被災者
  青田由幸・八幡隆司著
    南相馬市で障害者の介護事業を続ける青田さんのお話です。
        定価1200円+税 解放出版社 2014年7月発行
4.「原発事故後の日本をいきるということ」
  槌田劭・小出裕章・中嶌哲演著
  今年の春、京都大学原子炉実験所を定年、退官した小出さん。
  そして福井県小浜の中嶌さん。京都の槌田さんの対談集です。
           定価800円+税 農文協 2012年11月発行

問い合わせ:ロシナンテ社
      〒605-0974 京都市東山区泉涌寺五葉ノ辻町28
            TEL&FAX 075-533-7062
お問い合わせメールはこちらへ
      e-mail:musub@big.or.jp
        HP:http://www9.big.or.jp/~musub/
by kuroki_kazuya | 2015-06-27 05:55 | 地震 大災害