選挙権18歳引き下げを強く望んだのは誰だ」に答える
2015年 07月 06日
是非、「ブログ『天木 直人のブログ』」へ
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選挙権18歳引き下げを
強く望んだのは誰だ」
に答える
ブログ「天木 直人のブログ」
2015年7月5日より転載
きのうの日刊ゲンダイ(7月6日号)の「新連載キーワードの正体」と言うコラムで、「18歳選挙権 徴兵制度導入への地ならし」という事が書かれていた。
その趣旨はこうだ。
あっというまに来年の参院選から18歳選挙権導入が決まった。
誰がこの法改正を望んだのかさっぱりわからない。少なくとも国民が声を上げたわけではない。
近い将来、自衛隊員が足りなくなり、徴兵制を導入せざるを得なくなった時でも、「選挙権を持たない若者をなぜ」と批判されることはない。18歳以上を成人とする民法改正が成立すれば、ハードルはさらに下がるだろう。
軍靴の足音が近づいているようだ。
以上がその記事の要旨である。
しかし、誰が書いたか知らないが、この記事はとんだピント外れだ。
18歳引き下げを当初強く要求していたのは民主党や社民党の議員だった。
記憶は定かではないが、共産党もそうだったに違いない。
自民党はむしろ消極的だった。
ところが若者に選挙権を与える事は憲法改正に際して有利と気づいて、自民党も賛成にまわったのだ。
かくて18歳引き下げの法改正は全会一致であっさりと成立した。
つまり18歳選挙権引き下げはこの国の政治なのだ。
この国の政治が国民の声など無視して決めたのだ。
そして徴兵制と18歳引き下げは何の関係もないと思う。
徴兵制を導入しようものなら、自民党はたちまちのうちに政権を失うだろう。
国民の反発を買うからだ。
だから自民党は徴兵制など考えない。
考えるのは、困窮する若者を金で釣る事だ。
つまり米国のように貧しい若者を金でリクルートするのである。
現実を正しく知れば、この日刊ゲンダイの記事はピント外れだとわかる。
もっとも、「安倍政権は徴兵制を狙っている」と、事あるごとに騒ぐのは悪くない。
何も知らない若者や母親たちが、そんな政権は怖い、まっぴらだと安倍政権を敬遠するようになればいいのである。
この日刊ゲンダイの「軍靴の足音が近づいている」という記事は、ひょっとして安倍政権の支持率を落とす巧妙な戦略記事かもしれない。
日刊ゲンダイの常連コメンテーターの私としては、ピント外れと批判せずに、そう思うことにしている(了)
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拉致問題の解決を
引き延ばしているのは
安倍首相のほうである
ブログ「天木 直人のブログ」
2015年7月5日より転載
ついに拉致被害者家族が安倍政権の対北朝鮮政策を批判し始めた。
もうこれ以上待てないと。
これまでにも拉致被害者家族が政権批判をしたことがあった。
すなわち二度目の小泉訪朝で地村・蓮池家族の5人が連れ戻された時、その他の被害者についても「北朝鮮は十分な資料を持っているはず」として小泉総理の訪朝の成果を強く批判した。
あの時、政権批判に対するバッシングが起こり、以来、拉致被害者家族は政府批判を止めた。
しかし、あの時から10年以上もたち、何の進展も見られないまま拉致被害者家族が残された時間と戦っている。
さすがにここまでくれば誰もが政府の無策に批判的だ。
もし、拉致被害者家族らが正しく安倍政権の無策を批判すれば、安倍首相は窮地に陥る事は間違いない。
しかし、残念ながら「救う会」に乗っ取られた拉致被害者家族は、北朝鮮に対する強硬姿勢一点張りだ。
時間稼ぎをしている北朝鮮に厳しく臨んでほしいと繰り返すばかりだ。
そうではない。
時間稼ぎをしているのは安倍政権の方なのだ。
世論や拉致被害者家族を満足させられる回答はもはや北朝鮮からは出て来ない。
しかし、制裁強化で交渉を断絶すればその時点で拉致交渉は失敗で終わってしまう。
「自分の手で一人残さず救出する」という公約が大嘘に終わる。
だから北朝鮮からの報告提出を引き延ばしているのだ。
そのうち拉致被害者家族があきらめるだろうと思っているのだ。
これほど拉致被害者家族を馬鹿にした話はない。
拉致被害者家族は、「救う会」に惑わされることなく、政府に正い救済策を迫るべきだ。
これが私と蓮池さんの一致した意見である(了)