対インド原発輸出 軍事転用の懸念が拭えぬ
2015年 07月 20日
対インド原発輸出
軍事転用の懸念が拭えぬ
徳島新聞 社説 7月19日付より一部
政府がインドとの原子力協定交渉で、
日本製原発の使用済み核燃料の
再処理を認める方針を伝えた。
日本が原発輸出国の立場で、
軍事転用の恐れがあるプルトニウムを
抽出できる再処理を容認するのは初めてだ。
突然の方針転換に、驚きを禁じ得ない。日本は唯一の被爆国として、核兵器の惨禍を世界に伝えていく立場である。核軍縮・不拡散政策を掲げてきたはずではないか。
まして、インドは核拡散防止条約(NPT)に加盟していない核保有国だ。1974年には、再処理で抽出したプルトニウムを使用して、初の核実験を行った国である。
日本製原発でできるプルトニウムが核兵器に転用される恐れは十分ある。再処理を認めることは許されない。
インドは2010年に始まった協定交渉で、再処理を認めるよう日本に要求した。
政府内には慎重論もあったが、米国など他の原発輸出国の動向も踏まえて、再処理を容認したようだ。
これまで日本は韓国、ベトナム、ヨルダン、ロシア、トルコ、アラブ首長国連邦の6カ国と協定を結んでいるが、日本製原発の使用済み核燃料の再処理を認めていない。
インドとの協定が、次々と再処理に道を開くアリの一穴となってはならない。政府は考え直すべきだ。
・・・(後略)
軍事転用の懸念が拭えぬ
徳島新聞 社説 7月19日付より一部
政府がインドとの原子力協定交渉で、
日本製原発の使用済み核燃料の
再処理を認める方針を伝えた。
日本が原発輸出国の立場で、
軍事転用の恐れがあるプルトニウムを
抽出できる再処理を容認するのは初めてだ。
突然の方針転換に、驚きを禁じ得ない。日本は唯一の被爆国として、核兵器の惨禍を世界に伝えていく立場である。核軍縮・不拡散政策を掲げてきたはずではないか。
まして、インドは核拡散防止条約(NPT)に加盟していない核保有国だ。1974年には、再処理で抽出したプルトニウムを使用して、初の核実験を行った国である。
日本製原発でできるプルトニウムが核兵器に転用される恐れは十分ある。再処理を認めることは許されない。
インドは2010年に始まった協定交渉で、再処理を認めるよう日本に要求した。
政府内には慎重論もあったが、米国など他の原発輸出国の動向も踏まえて、再処理を容認したようだ。
これまで日本は韓国、ベトナム、ヨルダン、ロシア、トルコ、アラブ首長国連邦の6カ国と協定を結んでいるが、日本製原発の使用済み核燃料の再処理を認めていない。
インドとの協定が、次々と再処理に道を開くアリの一穴となってはならない。政府は考え直すべきだ。
・・・(後略)
by kuroki_kazuya
| 2015-07-20 06:15
| 核 原子力