スキーにはまっています。


by 幸田 晋

東芝粉飾決算の背景は原発  ウエスチングハウス巨額買収

東芝粉飾決算の背景は原発
ウエスチングハウス巨額買収

 山崎久隆(たんぽぽ舎)



たんぽぽ舎です。【TMM:No2542】
2015年7月22日(水)午後 09:12
地震と原発事故情報より一部


┏┓
┗■1.東芝粉飾決算の背景は原発
 |  ウエスチングハウス巨額買収
 └──── 山崎久隆(たんぽぽ舎)

  東芝の粉飾決算問題は、7月21日に第三者委員会の報告書が公表され、一斉に報道された。ロイター通信は「東芝第三者委報告、WH損失先送りで田中社長ら指示」と、明白に原発事業への多額の投資が背景にあり、ウエスチングハウスが2013年に見積もった、原発建設で生じた多額の損失を先送りをしたことから、全体の粉飾決算の構造が出来ていたことを明らかにしている。

ウエスチングハウス株の87%を保有する東芝は、
過半数を残して出来るだけ早く売却し、
収益改善をしたい意向だというが、
新たな出資者は見つかっておらず、
このまま事業を継続せざるを得ない。
つまり売るに売れない株を大量保有している。


 大規模粉飾決算で歴代社長3人を含む全12名の取締役のうち社外を除く8名が引責辞任を余儀なくされる事態となったいま、原発への投資が遠因となった巨大不祥事と言えよう。

  ところが東芝は、さらに別の案件でも原発への投資を継続している。それが電気新聞に掲載されていた。

 8月16日付けの電気新聞によれば、東芝は英国で60%出資している英国のニュージェネレーション社が、英国内で進行中の原発新規事業に関連して、英国原子力廃止措置機関(NDA)との間で土地契約を結んだと発表した。英国での原発新設事業を推進するつもりである。

 ニュージェネレーション社が2億ポンド(400億円弱)規模をNDAに支払い西カンブリア地方のムーアサイドで、米ウエスチングハウスが110万キロワット級PWR「AP1000」を3基建設する予定で、1号機の稼働開始は2024年という。
 どこまでも懲りない東芝、今後は刑事責任の追及や株主代表訴訟などにも発展するかもしれない。


┏┓
┗■2.書籍の紹介
 |  『東京が壊滅する日』広瀬 隆著 ダイヤモンド社
 └──── 斎藤なぎさ(たんぽぽ舎ボランティア)


◯ 本書は広瀬隆氏が、これまでの自らの著書すべてを読み直し、2015年現在の状況に合わせて、わかりやすくまとめたものである。
 広瀬氏と言えば、3・11東電福島第一の原発事故が起きる前に『原子炉時限爆弾』で既に「原発震災」を警告していた方である。
 「大震災前から続いている日本列島全体を揺さぶる太平洋プレートの動き」が新たな地震を起こしていると、今も警鐘を鳴らしている。
◯ 地震も怖いが、本書で「東京を含めた東日本全域で急いで適切な対策をとらなければ大変な事態を招く」と注意を促しているのは福島原発事故による癌の多発である。
 しかし日本政府は、実は世界中どこの国でも、IAEA(国際原子力機関)やICRP(国際放射線防護委員会)の安全基準を「公式見解」として引用し、現実に起こっている被害を頑として認めようとはしない。なぜか。「IAEAとICRPは、軍人と軍需産業によって生み出された原子力産業の一組織であり、彼らの定める“安全”基準値は、医学とは無関係である」からと断言する。
 広島・長崎への原爆投下は、単なるプロローグにすぎず、核兵器開発は戦後も続いた。原子力発電と原水爆の核兵器と軍需産業について、またそれらを動かす国際的な金融支配者と軍事財閥について壮大な史実とデータをもとに明らかにしている。 
 広瀬氏は「自立して、己の考えを持たなければ、自分の身を守れないのだ」とあとがきで述べているが、自分の身を守るためにも、子供たちの将来を気遣うためにも本書を読まれることをお勧めしたい。

◯目次の紹介
 はじめに 冷静に予測しておかなければならないことがある
 第1章 日本人の体内でおそるべきことが進行している!
 第2章 なぜ、本当の事実が、次々と闇に葬り去られるのか?
 第3章 自然界の地形がどのように被害をもたらすか
 第4章 世界的なウラン産業の誕生
 第5章 原爆で巨大な富を独占した地下人脈
 第6章 産業界のおぞましい人体実験
 第7章 国連がソ連を取りこみはじめた
 第8章 巨悪の本丸「IAEA」の正体
 第9章 日本の原発からどうやって全世界へ原爆材料が流れ出ているのか?
 あとがき
 2015年7月16日第1刷発行
by kuroki_kazuya | 2015-07-23 06:05 | 核 原子力