安倍談話に関する外務省のHPから目を話すな
2015年 08月 19日
是非、「ブログ『天木 直人のブログ』」へ
お出で頂きたい。と、思います。<<KK>>
ーーーーーーーーーーーーーー
安倍談話に関する
外務省のHPから目を話すな
ブログ「天木 直人のブログ」
2015年8月18日より転載
きょう8月18日の朝日と東京が極めて重要な記事を掲載した。
すなわち、外務省のHPから、8月14日まで掲載されていた「歴史問題Q&A」の記述がこっそり削除されていたことがわかったというのだ。
この事がネット上で盛り上がっているというのだ。
真相はおそらくこうに違いない。
およそ広報という作業は、本当は戦略的にとても重要な仕事だけれど、外務省にあっては軽視されてきた。
だからHPの作成も、下っ端官僚に丸投げしてきた。
そしていよいよ8月14日に安倍談話が出されるということになったから書き換える必要が出てきた。
しかも安倍談話が村山談話を否定するものになるかもしれないという話でずっと動いてきた。
本来なら、その時点で安倍首相や岸田外相が陣頭指揮をとって周到に打ち合わせ、あたらなQ&Aをつくっておいて、安倍談話が出た時点で即時にHPを書き換えなくてはいけなかった。
ところが、実際は外務省も官邸もトップはそういう問題意識はなかったに違いない。
HPをつくる担当官は上からの支持を待って作業を始める。
それまでは村山、小泉談話に沿った、大昔に作った古い資料やQ&Aをそのまま掲載し続けるしか能はない。
そして8月14日に新たな安倍談話が出るだけは報道で知った。
いくらなんでも安倍談話が出た後も村山、小泉談話時代につくった資料やQ&Aをそのまま掲載するわけにはいかない。
安倍首相側近に見つかったら怒られる。
あらたに作るのは難しい作業だが、削除するだけならすぐできる。
こうして、とりあえず14日に削除されたのだ。
その前に削除すれば、村山談話を支持する者たちから叱られるからそれはできない。
これが削除の実態だ。
しかし、このネット上の騒ぎは、実は重要な問題提起をしている。
それは、新たに掲載される安倍談話に関するG&Aなどの記述が、果たしてどのようなものになるかは、まさしく安倍談話の正体を占うリトマス紙になるからだ。
すなわち安倍談話が出た以上、もはや村山、小泉談話は不要になったといわんばかりに削除するなら、それは村山談話を葬り去ったも同然だ。
断じて許されない。
村山談話を継承するといった以上、安倍談話が出た後も、村山談話や小泉談話は掲載され続けなければいけないのだ。
そしてそれだけでは不十分である。
その当時作ったQ&Aと新たに作られるQ&Aのどこがどう変わるかによって、安倍談話と村山、小泉談話の違いが浮き彫りになる。
そのことによって意味不明で曖昧な安倍談話の本性がいやでもわかる。
そして、その場合、村山談話は歴代の内閣が引き継いできた、それは安倍内閣も変わらない、というなら、安倍談話は村山談話につけ足すことは出来ても、村山談話に違う事は書けないことになる。
つまり、あらたに作成され、外務省のHPに掲載されるQ&A次第では、安倍談話は再び大きな国内問題、外交問題につながるおそれがあるということだ。
はたして外務省のHPはどのようなものになるのか。
そもそもそんなHPを今頃になって作るようではあまりにもお粗末だ。
そう簡単にはつくれないはずだ。
外務省のHPはいつまでたっても削除のまま放置されるのではないか。
メディアと国民は最大の関心を持って外務省のHPを監視する必要がある(了)
*****
自らを縛ることになる安倍談話
ブログ「天木 直人のブログ」
2015年8月18日より転載
安倍首相を支持する読売や産経は、安倍談話を評価する世論が、評価しない世論を上回ったからといって、よかったと安堵している。
産経などは、内閣支持率も少しあがったといって喜んでいる。
これほど愚かなことはない。
あそこまで譲歩して評価されなかったら終わりだろう。
読売は支持率はそれほど上がっていないと言っている。
あそこまで譲歩して支持率が下がったら、安倍首相はもはや何をやっても終わりということだ。
安倍談話が問われるのはむしろこれからだ。
あそこまで村山談話を引き継ぐと言っておきながら、これからの安倍外交で反対の事をやったら、その時こそ米国や中国、韓国の反発は激化する。
あんないい加減な談話でも、いや、いい加減な談話を出したばかりに、安倍首相は自らを縛ってしまったのだ。
もう後戻りは出来ない。
その一方で反安倍政権の者たちは、安倍談話をいまいましく思う必要はない。
安倍談話を頭ごなしに批判するなど愚の骨頂だ。
むしろ褒めごろすのだ。
よくぞ村山談話を引き継いでくれたと。
言行一致でこれからの政策に安倍談話を活かしてみろ、中国や韓国との関係を改善して見せてみろ、と迫ればいいのだ。
そして脅かせばいいのだ。
もし安倍談話に背くような事を少しでもすれば、たちどころに非難の嵐になるぞと。
側近の馬鹿な連中が安倍談話の内容を否定するような言動をすれば、即刻更迭しなければいけないと。
それを許すようでは安倍首相も同類だ、安倍談話でウソをついたことになる、その時こそ安倍政権は世界の信用を失うぞと、脅かしておけばいいのだ。
繰り返して言う。
安倍談話をあれこれ評論して一喜一憂するのは愚かだ。
意味不明の安倍談話の評価など、字面だけをとらえて見ても評価不能なのだ。
すべてはこれからの安倍首相の政策にかかっている(了)