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by 幸田 晋

共謀罪 苦い教訓を忘れたのか

共謀罪 

苦い教訓を忘れたのか


信濃毎日新聞 社説 11月27日(金)より一部

 犯罪を実行せず、準備もしていない。話し合っただけで処罰の対象にする。

 それが共謀罪だ。

 政府は2003年以降、多くの犯罪に共謀罪をつくるため組織犯罪処罰法改正案を3回、国会に提出した。拡大解釈され国民のプライバシーが侵される恐れがあると、野党のほか日弁連や市民団体が強く反対し、いずれも廃案になった。

 それでもまた、共謀罪の新設を求める声が政府・自民党内から出てきた。今月起きたパリの同時多発テロがきっかけだ。

 来年5月に伊勢志摩で主要国首脳会議(サミット)が開かれる。自民党の谷垣禎一幹事長は記者会見で、国内のテロ対策の一環として共謀罪の法整備の必要性を訴えた。高村正彦副総裁も同様の発言をした。これに岩城光英法相ら閣僚が同調している。

 安倍晋三首相は、来年1月4日召集の通常国会への改正案提出は見送る考えを示した。だが「重要な課題と認識している」と将来に含みを残した。

 戦前、思想の弾圧に使われた治安維持法は、共謀罪に相当する「協議罪」が多用された。特定の組織をつくることや加入を話し合ったというだけで多くの人が逮捕されている。

 人の心の動きを処罰した苦い教訓だ。このため戦後日本の刑事法は、ごく一部の例外を除き、犯罪の実行行為があって初めて罰するのを原則としてきた。「共謀共同正犯」という考え方がある。これも実行者がいて初めて、共謀した者に同じ刑事責任を負わせる。誰も実行していないのに処罰する共謀罪とは根本的に異なる。

 共謀罪を織り込んだ法律は既にある。強行採決で成立し、昨年12月に施行された特定秘密保護法だ。過去の教訓を顧みることなく規定された。秘密を取得しようと話し合っただけで処罰の対象になる恐れがある。

・・・(後略)
by kuroki_kazuya | 2015-11-28 06:45 | 憲法 | Comments(0)