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by 幸田 晋

TPP対策大綱

TPP対策大綱

宮崎日日新聞 社説 2015年11月28日より一部

◆合意内容の検証作業が先だ◆

 政府は環太平洋連携協定(TPP)対策大綱を決定した。コメや牛・豚肉など価格下落や競争激化の恐れがある農業分野で、新たな所得安定策などを盛り込んだ。

 このタイミングで発表した狙いの一つには、農家からの反発の沈静化がある。だがTPPの影響試算も出されていないまま対策の指針が示されても、内容が効果的と言えるのか評価しにくい。合意内容は国益にかなったものなのか、打撃はどの程度あるのか、先に議論すべきことがあるはずだ。

反発の沈静化が狙い

 TPP特有の秘密交渉のため、国民は大筋合意まで内容を知ることができなかった。公表されると、農林水産物では8割で関税が撤廃されたり、撤廃されないまでも税率が大幅に引き下げられたりするなど、厳しい競争にさらされることが明らかになり、生産者に不安が広がっているのが現状だ。

 対策大綱はコメ、牛・豚肉など一部農業分野の保護に力が入れられており、特に不安や反発の声が聞こえる分野を重視したことが分かる。それは同時に、来年夏の参院選へ向け、農業票を意識したものであることは言うまでもない。

・・・(中略)

また発効には米国の批准が欠かせないが、米国内の手続きは難航しそうだ。日本国内の影響試算もずれ込んでいる。

 それなのに対策大綱を急ごしらえし、一部を2015年度補正予算案に盛り込む緊急性はどこにあるのだろう。現在、16年度本予算案の編成が終盤にあり、いずれも成立は来春の見通しだ。本予算に組み入れればいいのではないか。

 農家の高齢化は進み、後継者不足は深刻だ。競争力の高い農家もある一方で、未来像を描けない農家も少なくない。TPPは農家のためになるのか、政府は農家を守りきれるのか、覚悟を問いたい。
by kuroki_kazuya | 2015-11-29 06:15 | 対米 従属 | Comments(0)