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by 幸田 晋

命の安全第一に 3・11から5年

命の安全第一に 3・11から5年

東京新聞 【社説】 2016年3月8日より一部

 本紙は五年前の一面に「原発に頼らない国へ」と題した下の評論を掲げた。事故への反省と未来に向かっての決意です。現実はそうは進んでいません。

 事故後、私たちは原発に対する認識をよくよく思い返したものでした。

 五年前の評論にあるように、核制御の難しさはもちろん、日本は世界有数の地震国であること、また原子力の危険性を地方に押し付けてきたことをまざまざと思い知らされたのです。

 だが以来、私たち日本人は一体何をどう進めてきたのか。

 国会や政府の事故調は原因と責任をよく突き止めえず、そのため被災者らが中心となって東電元幹部を強制起訴へと持ち込んだのはつい先日のことです。事故にかかわるすべてを法廷で明らかにせよ、と願うのは福島県民だけでなく多くの国民の思いでしょう。

 原発再稼働は進むけれど、どこかに黒い雲のようなものがかかったままのようなのです。本当は進めてはいけない、原発はやはり危険だと考える人が世論調査などで過半を占めるのは当然なのではないでしょうか。

 それもこれも国が原発ゼロへの道筋を決めないからです。事故のあと、民主党政権は原発の寿命四十年を順守して自然的消滅の政策をいったんは立てたものの、政権も代わって今は原発維持策です。

 温暖化対策をいい、経済性をいい、エネルギー安保も持ち出される。それらはむろん重要です。しかしながらより守らねばならぬものは命の安全です。原発代替の手段も技術もあるのです。

・・・(後略)
by kuroki_kazuya | 2016-03-09 06:25 | 核 原子力