スキーにはまっています。


by 幸田 晋

川内原発 免震棟撤回は許されぬ

川内原発 
免震棟撤回は許されぬ


信濃毎日新聞 社説  3月26日より一部

 九州電力がきのう、昨年8〜10月に再稼働した川内原発(鹿児島県)に免震重要棟を新設する計画の撤回を、原子力規制委員会に申請した。耐震設備で代用するという。

 免震重要棟は東京電力福島第1原発の事故で収束作業の拠点となり、重要性が再認識された。川内原発の再稼働に向けた新基準の適合性審査では、九電は今月までに建設すると説明していた。新設は合格の前提だったはずだ。

 九電は昨年12月にも免震棟を撤回することを申請している。規制委から「納得できない」と批判されたため、九電が再検討していた。その結果、耐震設備で安全性に問題はないと判断したという。

 当初の計画通りなら、免震棟はすでに完成していた。それがないまま川内原発の運転を続けるのは、規制委の適合性審査を無視しているのに等しい。規制委は審査合格を取り消し、停止させるのが筋である。

 今回の計画変更は安全性向上に逆行する懸念もある。規制委は厳しく対応するべきだ。

 変更の背景には、費用面の問題があるとみられる。

 免震棟は、建物と地盤の間に緩衝装置を設け地震の揺れを建物に直接伝えない構造だ。これに対し、耐震施設は壁や骨組みなど建物の強度を高め損傷を抑える。

 一般的に免震構造は室内の揺れを抑える効果が最も大きい一方、建設費や維持費は高いとされる。九電は昨年末に計画変更を表明した際「費用面も全く無関係ではない」と説明した。コストを優先した変更は許されない。九電の姿勢に疑念を抱かざるを得ない。

・・・(後略)
by kuroki_kazuya | 2016-03-27 06:55 | 九電労組