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by 幸田 晋

熊本への物資輸送のカギを握るのは海路輸送と大型ヘリコプター

熊本への物資輸送のカギを握るのは
海路輸送と大型ヘリコプター


児玉克哉 社会貢献推進機構理事長 2016年4月18日 12時22分配信より転載

熊本を中心とした九州大震災は多くの避難者を生んでいます。熊本、大分両県で19万人以上が公共施設などに避難しています。19万人となると、食料や水、毛布などの確保だけでも大変です。特に食料や水は消耗品ですから、毎日、供給が必要になります。

問題となっているのはその物資の輸送の方法です。鉄道の多くが不通となっています。道路も高速道路はほぼアウトで、一般道路の一部が使える状態です。いろいろなところで遮断されているようで、大量に物資の輸送ができる状況にはありません。空路も今のところほぼ使えない状態です。

避難者だけでなく、一般の人も食糧などは必要ですし、断水のあるところでは水の供給も必要です。幹線道路が復旧するまでは、他のルートでの物資輸送が必要です。

まず考えられるのは、自衛隊のヘリコプターによる物資輸送です。ヘリコプターのイメージからはあまり多くの 物資を運ぶことができないと思いがちですが、大型ヘリコプターはかなりの物資を輸送することができます。自衛隊は、CH47Jなど多くの物資輸送が可能なヘリコプターを保有しています。「専守防衛」の方針もあり、日本の物資輸送可能な大型ヘリコプターの保有数は世界的にもトップクラスです。問題はそれを受け入れる側の体制もあります。コストもかなりかかりますから、緊急時にはよくても、常態的に長期にわたっての供給は難しいところです。CH47Jが運べる貨物量は約11トン。1人が1日に必要な食糧(米やおかずなど)を500グラムとして計算すると、約2万人強の食料を運べます。最大量の11トンは無理でしょうし、もっと小さいヘリコプターであれば、その10分の1から5分の1しか運べません。空輸は大量に運ぶのには無理があることは確かです。

いま、オスプレイの使用も考えられています。確かにオスプレイの最大貨物輸送量は大きいのですが、それには長い滑走路が必要です。垂直上昇となると4.5tしか荷物を運べません。それほど有利なわけではないのです。論議となったオスプレイの活躍の場をみせる、という感が強そうです。

私が今の状況で最も有力と思っているのが、海路での輸送です。国土交通省によると、熊本港では、埠頭(ふとう)に向かう道路に約40センチの段差が生じ、車が埠頭へ乗り入れられない状況となっています。このことから、フェリーも4月17日までは運休しています。しかし道路の復旧などに比べて早い復旧が可能です。熊本港は有明海の浅瀬のために大型船は入港できませんでした。しかし2013年には、国により岸壁と合わせた係留施設総延長が240mとなり、クルーズ客船等の大型船の着岸が可能になっています。かなりの貨物輸送が可能です。船による貨物輸送は大量に安価にできます。海路を中心に物資の輸送が可能なように整えることが最も効率が良さそうです。

もう少しすると、ボランティアも大量に熊本に入ってきます。限られた道路が混み合うことも予想されます。海路による輸送をどれだけ本格化できるか。ここも重要なポイントとなりそうです。


児玉克哉 社会貢献推進機構理事長

三重大学副学長・人文学部教授を経て現職。専門は地域社会学、市民社会論、国際社会論、マーケティング調査など。公開討論会を勧めるリンカーン・フォーラム事務局長を務め、開かれた政治文化の形成に努力している。「ヒロシマ・ナガサキプロセス」や「志産志消」などを提案し、行動する研究者として活動をしている。2012年にインドの非暴力国際平和協会より非暴力国際平和賞を受賞。連絡先:kodama2015@hi3.enjoy.ne.jp
by kuroki_kazuya | 2016-04-19 06:15 | 地震 大災害 | Comments(0)