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by 幸田 晋

[イラク参戦失敗] 英国の検証に学ぶべき

[イラク参戦失敗]

英国の検証に学ぶべき


南日本新聞 社説 7/10 付より一部

http://373news.com/_column/syasetu.php?ym=201607&storyid=77126

 -英国のイラクでの軍事的役割は成功とは程遠い。

 -侵攻前のイラクの武装解除のための努力は不十分で、軍事行動は最後の手段ではなかった。

 2003年にイラク戦争へ参戦した、英政権内の経緯を調べていた政府独立調査委員会がそんな報告書を公表した。

 英軍のイラク侵攻は失敗だったと結論づける内容だ。参戦を決断した当時のブレア政権への痛烈な批判でもある。

 独立した委員会とはいえ、トップは内務省の元高官だ。上司にあたるブレア元首相を喚問するなど真相に迫り、過ちから教訓を引き出そうとした姿勢を評価したい。

 報告書は、イラクのフセイン政権による差し迫った脅威は当時なかったとも断じた。ではなぜ参戦したのか、といえば、イラクが大量破壊兵器を保有しているとの誤った情報が根拠とした。

 ブレア氏が、当時のブッシュ米大統領に「何があってもあなたと共にいる」という強い支持を伝えた書簡も明らかにした。

 大量破壊兵器に関しては、英外務省の2高官が、化学兵器で他国を攻撃する能力はイラク軍にはなさそうだとする情報があった、と委員会で証言している。

 ブレア政権はそれを無視し、誤った情報をうのみにしたことになる。ブッシュ氏への書簡にいたっては、イラク参戦を冷静な政策判断ではなく、単に追従したような印象を受ける。

 イラク戦争での英軍の戦死者は179人いる。報告書を受け、遺族からブレア氏へ強い反発が出るのは当然だ。ブレア氏は過ちを率直に認め謝るべきである。

 遺族らは、「イラクでのいかなる失敗も繰り返さないよう、この報告書を使わなければならない」とも指摘している。

 日本も、イラク戦争を検証した英国の姿勢に学ぶ必要がある。

・・・(後略)
by kuroki_kazuya | 2016-07-11 06:15 | 軍事